検索窓
今日:10 hit、昨日:14 hit、合計:208,777 hit

ページ36







あの場を離れようと歩き出しても動悸はまだ止まらない





…久々に感じた、あの感覚

涼太に出会って治ったはずだったのに、なんで?







もしかして目黒が………

いや、違う


襲われた時のあの男はもっと背が高くて、もっと体の線が細かった
声ももう少し高くて若い感じだったはず


きっとあのときのことを思い出して少し似ている目黒のことを怖く感じたんだろう





だとしたら目黒に悪いことをしてしまった


心配してくれたのに、あんな突き放すようなこと言って…

明日会ったら今度こそちゃんと謝ろう
そのついでになんか奢ってやればいい






久しぶりにあの日のことを思い返すと、違和感に襲われた




……でも目黒って、相当背高いよな

いくら厚底を履いたとしても、目黒を超えているとはっきり分かるほど高くするなんて難しい

しかも声が高かった、ってことはまだ大分若い?
あの線の細さといい…ひょっとして学生とか



そんな背の高い学生なんて結構限られてくるんじゃ…








nb「…ぅっ、」



またきた、あの目眩

足元が急におぼつかなくなる



やっぱり目黒に送ってもらった方がよかったのか?

俺、また選択ミスした?





……ヤバい、まともに歩けそうにない、



ガラの悪いこの街でフラフラと歩く俺はただの酔っ払いにしか見えてないだろう

めんどくせえ、とみんなが目を逸らしていく


…誰か、助けろよ






そう思ったとき踏み出した足が空を切る


備える程の気力もなく、強い衝撃をただ身に受けた

普段ならこのくらい起き上がれるのに、何故か体に力が入らない





あー…なんかもういいや



そんなやけくそな思考に従い、俺は重いまぶたを閉じた
















道端には、言われた通り倒れている彼がいた




健やかに眠る彼はとても綺麗だった

…本当に、憎くなるくらい



小さい彼を背中と膝の裏に手を回し、抱き上げる


まだ成長途中の俺でも簡単に持ち上げられる軽い人でよかった

深い眠りにつく人間だからそこまで気にかける必要は無い





無防備な彼が哀れに思えてくる


…次に目を開けたとき、景色が一変してるなど思いもしていないだろうにね






彼を抱えたまま、また慣れない夜の街を歩き出した




悲劇は甦る→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (401 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2311人がお気に入り
設定タグ:SnowMan , BL , ゆり組
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

名無し71262号(プロフ) - 更新待ってます! (9月14日 12時) (レス) id: 2ea78d0701 (このIDを非表示/違反報告)
- 今日初めで読んで一気読みしちゃいました。とても面白かったです。更新待ってますヽ(;▽;)ノ (7月22日 20時) (レス) @page43 id: 3eda66f144 (このIDを非表示/違反報告)
くられ - すんごく物語の構成がよくって、、、更新待ってます、、!! (5月4日 23時) (レス) id: 4b2d7ef051 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 今日見つけて1日で読みました!おもしろくて読み応えがありました!感情移入しすぎて所々泣くところもあったぐらいすごかったです。更新楽しみにしてます! (2023年1月22日 22時) (レス) @page43 id: 7ebd2c8318 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - この間見つけて、楽しく読んでます!楽しみにしてますね!ダテの登場とかも楽しみにしてます^^ (2023年1月11日 16時) (レス) @page43 id: 9127acbd54 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Spark | 作者ホームページ:http://keyaki  
作成日時:2021年9月23日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。