・ ページ23
・
色んなことをしてみたけど、やっぱり簡単に見つかることなんてなかった。
夜まで連れ回すのは気が引けたから、もういいと言うとわざわざ俺の家の方まで送ってくれた
この男はどこまでも完璧で、なんかズルい
mm「…ごめんなさい、上手く役に立てなくて」
nb「え、いやいや俺の方が付き合わせたんだし」
フォローを試みるも、でも…と表情は暗いまま
俺の家に着くまでもずっと目黒はシュンとしていた
年下なんてほとんど仲良くしたことないからどう接すればいいのかは分からない
…けど、俺の方が先輩なんだしちゃんと言葉にしないといけないよな
nb「その…一緒にいてくれて、楽しかった、けど?」
少しわざとらしくなったかもしれないけど、言えた。
そのことにホッとしていると翔太くん、と声をかけられ、恥じらいで俯いていた顔を上げる
そこには、爽やかな笑みを浮かべるいつもの目黒がいた
mm「また趣味探すときも俺のこと呼んでください
そのときまでに翔太くんの好きそうなものとか、俺もいっぱい探してきますんで」
nb「…いいの?」
mm「俺もすっっげえ、楽しかったんで!」
じゃあ、とすっかり切り替わった満面の笑みを浮かべながら帰って行った
…楽しかった、か。
自然と上がってしまう口角を必死に下ろしながら俺もマンションの中に入っていった
・
無駄にデカい冷蔵庫のなかには、今日一日分の食料以外はいれない。
何かあったらすぐに食べちゃうから、なるべくない方がいいのかなーっていう俺なりの改善
もともと食べることは好きだった
美味しいものを食べるのは楽しかったし、周りの人がそれを見て笑顔になってくれるのも嬉しかった
…そんな感情だった、気がする
でも、そこから食はストレスのはけ口となっていた
食べることでスッキリする、楽になる
だから社会人になった初めとかはさらに太ってたっけ?
ホストクラブで働くようになって、食は呪いに変わった
太ってたら馬鹿にされ、見下され、居場所などなくなる
だから食べなくなった。食べることが怖かった
そして、過食嘔吐。
ストレスと呪いが噛み合ったとき
けど、それでもいいか、なんて思ってた
それでいい感じに栄養失調で倒れて、そのまま天国行ければいいやーなんて
でも、今は違う。
生きたいし、笑ってたい。
出会ったとき、食べれないからと投げた涼太のお菓子を食べれるようになりたい。
そう、願ってる
・
2311人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し71262号(プロフ) - 更新待ってます! (9月14日 12時) (レス) id: 2ea78d0701 (このIDを非表示/違反報告)
♪ - 今日初めで読んで一気読みしちゃいました。とても面白かったです。更新待ってますヽ(;▽;)ノ (7月22日 20時) (レス) @page43 id: 3eda66f144 (このIDを非表示/違反報告)
くられ - すんごく物語の構成がよくって、、、更新待ってます、、!! (5月4日 23時) (レス) id: 4b2d7ef051 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 今日見つけて1日で読みました!おもしろくて読み応えがありました!感情移入しすぎて所々泣くところもあったぐらいすごかったです。更新楽しみにしてます! (2023年1月22日 22時) (レス) @page43 id: 7ebd2c8318 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - この間見つけて、楽しく読んでます!楽しみにしてますね!ダテの登場とかも楽しみにしてます^^ (2023年1月11日 16時) (レス) @page43 id: 9127acbd54 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Spark | 作者ホームページ:http://keyaki
作成日時:2021年9月23日 17時