・ ページ15
・
dt「目黒にストーカーとかはいないの？」
舘さんも同じことを考えたらしく、考察を始めた
fk「んー、あのバーって基本的に全然人来ないんだよね
目黒の存在自体周りにあんま知らせてないし」
dt「…じゃあ、ふっかは？」
fk「俺？俺は最近そういう被害はないかな〜
ホストって言っても俺は友達スタイルで売ってるから、恨みとかもあんま持たれないし」
dt「……だと、したら、」
fk「…うん、やっぱりね」
二人とも目を向けたのは、舘さんの背中に乗ってるこいつ
最近元気になってる、ってことはストーカーの被害がなくなったもんだって思ってた
でも、そりゃそうだよな
あそこまでしつこくやってたストーカーが何事もなく簡単にやめるわけないよな
dt「まだ終わってなかったか…」
fk「むしろこっからかもね」
今までは、嵐が起きる前の静けさだったってわけ
これから、嵐が起きる
fk「舘さん」
dt「ん？」
fk「翔太のこと、お願いね」
一緒にいたからこそ分かる
翔太は俺のこと信用してない
だって俺は翔太に深い傷を負わせてしまった張本人だから
俺は影で支えるだけ、決して前に出たいなんてわがままは言わない
翔太にとってのヒーローは、一人しかいないもん
託すしかないでしょ
dt「…うん、ありがとう」
舘さんは、そう言って優しく微笑んだ
舘さんが翔太を家まで送ると言ったので、そのまま任せて別れた
ちなみに最後の最後に照とはちゃんと会えとしっかり釘を刺されました、はい
dt「ふっかも気をつけてね、夜の道危ないから」
fk「分かってっから大丈夫！じゃーねー」
dt「うん、またね」
翔太をおんぶする舘さんの後ろ姿を見て、やっぱお似合いだなーって思う
今の翔太には愛することより、愛されることが大切
翔太を愛することが許されてるのって舘さんしかいないんじゃね？と
…こんなこと言ったら舘さんからはお説教、翔太からは罵詈雑言(暴力あり)が待っているだろうから胸の中だけに留めておくけど
二人の姿が見えなくなった時そういえば、と思い出した
盗聴器のこと
バーにはほとんど人が来ない
だとしたら誰があんなの仕掛けられたんだろうって
思い浮かぶのは、身近な従業員の顔
……いや、ないない
身内を疑うのはやめよう、疑心暗鬼になったら商売できなくなる
関係ない侵入者だ、きっと
そう心に言い聞かせ、俺は自分の家へと足を進めた
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2311人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し71262号(プロフ) - 更新待ってます！ (9月14日 12時) (
レス) id: 2ea78d0701 (このIDを非表示/違反報告)
♪ - 今日初めで読んで一気読みしちゃいました。とても面白かったです。更新待ってますヽ(；▽；)ノ (7月22日 20時) (レス) @page43 id: 3eda66f144 (このIDを非表示/違反報告)
くられ - すんごく物語の構成がよくって、、、更新待ってます、、！！ (5月4日 23時) (レス) id: 4b2d7ef051 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 今日見つけて1日で読みました！おもしろくて読み応えがありました！感情移入しすぎて所々泣くところもあったぐらいすごかったです。更新楽しみにしてます！ (2023年1月22日 22時) (レス) @page43 id: 7ebd2c8318 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - この間見つけて、楽しく読んでます！楽しみにしてますね！ダテの登場とかも楽しみにしてます^^ (2023年1月11日 16時) (レス) @page43 id: 9127acbd54 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Spark | 作者ホームページ：http://keyaki
作成日時：2021年9月23日 17時
