4だよ 秘密 ページ4
side トガヒミコ
＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋
「そのこと、Aちゃんには言うの？」
弔くんに訊ねてみる
弔くんは曖昧に「いや」と首を振るだけだった
「ねぇーねぇー言うの？云わないのぉー？」
「煩い。云わないよ」
あ、云わないんだ
というか云ったらAちゃん、絶対傷つくよね
「ガキ、此の事云うなよ」
「うん・・云わないと思うけど」
弔くんは人睨みすると、また窓の外に顔を戻す
「ねぇ弔くん、何でAちゃんを排除しようと思うの？」
「どうだっていいだろ。個人の勝手だ」
窓の外を見ながら答える
「しかも何故その捨て場が、ヒーローがうじゃうじゃいるとこなの？」
「だから言ってるだろ、アイツへの戒めだって」
戒め
思い当たる節がないのに、何が「戒め」なんだろう
不思議だ、弔くんは
「何だよ」
「あっ、ううん、何でもない」
「じゃぁ凝視するな、虫唾が走る」
一瞥してまた窓の外に顔を戻す
「よりによって雄英か、Aが知ったらねぇ」
茶毘が軽く笑いながら言う
「あ、他言無用だって、Aちゃんは特に」
「おぉ、すまん」
謝る素振りを見せると、茶毘が私に向き直る
「いつ捨てんだろ、死柄木は」
「えぇーっ？本当に捨てるならアタシは拾いに行くよ？」
ギッ、と軋む音がして扉が開く
「Aちゃぁん！いらっしゃーいっ」
茶毘が云いかけた言葉を急いで飲み込む
「ちょっと補習が長引いてしまって・・遅れてしまってすいません」
頭を下げると弔くんを見据える
「あの、死柄木さん、作戦簿書いて持ってきました」
おずおずとAちゃんが作戦簿を差し出す
無個性ながら剣の使いは凄くて、それでいて書いた作戦はほとんど作戦通りに通る
あ、判った
弔くんがAちゃんを排除したい理由が
「要らない」
乱暴に払う弔くん
Aちゃんが落ちた作戦簿を拾い上げる
「要らない、お前は必要ない」
「...そう、ですか・・」
Aちゃんはそう云って私たちに向い申し訳なさそうに笑うと、外へ出て行くのだった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 577人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (3月25日 1時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
Ciel(プロフ) - いや、まじほんとに最初トムトムやめて、まじで私あなた好き()とかきっもち悪い事考えてたけど最後の最後にトムトムの拾いに来たよはやぁばいわ、感動しました泣 (2018年10月12日 6時) (レス) id: 322a6d655f (このIDを非表示/違反報告)
うたこい(プロフ) - あ、新しい小説は長編のヴィランがいいです！ (2018年9月10日 22時) (レス) id: b0e0a7d47d (このIDを非表示/違反報告)
うたこい(プロフ) - すいません、結局夢主ちゃん売ったの誰なんでしょうか？なんとなく分かりましたが……合っているのか心配で！これからも更新頑張って下さい！楽しみにしてます！ (2018年9月10日 22時) (レス) id: b0e0a7d47d (このIDを非表示/違反報告)
フユ(プロフ) - 長編のヴィラン連合原作沿いで！←なんかラーメンのトッピングみたい(殴) (2018年9月10日 20時) (レス) id: 7e91a010ff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぬゐ。 | 作成日時：2018年8月24日 19時
