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episode 41 ページ10
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キヨくんの名前を呼ぼうとして咳き込んだ私の背中を撫でながら、携帯を渡してくれる。
「喋んのきついっしょ、これで教えて」
そう言われて私は携帯を受け取りキヨくん宛にメッセージを送る。
少し頭は痛いけど、喋ることと比べると幾分か楽だ。
A治ったら2人で実況とろ
当たり前だけどすぐにそのメッセージには既読がついて、キヨくんは笑顔で私の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
「あたりめえだろ、早く元気になってもらわねえとだし、食うか？」
サイドテーブルに置いてあるお粥をキヨくんは持って聞いてくるから、首を縦に振る。
自分で食べれるけどなんだか甘えたくなって、口を開ければキヨくんはスプーンでお粥を運んでくれた。
「ふは、餌付けしてるみてえ」
私はペットじゃないなんてツッコミも今はできなくてもどかしい。
いやできるのかもしれないけど喉が死ぬ。
大人しくキヨくんにお粥を食べさせてもらって、病院で処方された薬を嫌々飲んだ。
薬が喉に突っかかる感じがして、本当に嫌だったけどキヨくんが頭を撫でてくれたから頑張った甲斐があったと思う。
「まじで心配、Aが心配すぎて俺なんも手につかねえ」
そう困ったように笑うから、早く元気になるという意味を込めてキヨくんに抱きついた。
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作者名：ｍｉｌｌ | 作成日時：2021年3月12日 14時
