episode 37 ページ6
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『キヨくーん』
カメラを回しながら編集中のキヨくんの元へと向かう。
真剣な顔をしてPCを見るキヨくんはかっこいい。
「ん？どしたA…ってなんでカメラ回してんの」
『浮かれてんの〜』
「えぇ…何それかわい………」
『ここがキヨくんが実況とる部屋なんよ〜』
ぐるりと部屋全体を写すようにカメラを回す。
キヨ猫のスイバージョンの世界で2つしかない白猫のぬいぐるみと、キヨ猫のぬいぐるみが並んでるのが可愛い。
「これ動画にすんの？」
『わからん。何も決めてへん』
「動画にできるほど大したもんねえよ？」
『新居大公開〜とかする？』
「しねえよ馬鹿」
キヨくんの実況部屋には私が今までキヨくんにあげた時計だとかアクセサリーが綺麗に並べられてる。
ついでにウエディング写真も飾ってて、キヨくんからの愛が垣間見える部屋だ。
「スイカメラ貸して」
『なんで』
「俺だけ公開されんのはずりい。スイの実況部屋も公開な」
無理矢理カメラを奪われてキヨくんに手を引かれ、隣にある自分の実況部屋へと移動する。
私のところにもキヨ猫とスイバージョンの白猫のぬいぐるみを置いていて、私とキヨくんだけの特別なものだ。
『なんもないで？あ、みてー、デスクトップの写真キヨくんの寝顔にしてんのー』
「は？何をデスクトップにしてんだよ！ここカットすっからな！」
『モザイクしよ、私も他の人に見られたないもん』
「可愛いかよ」
小さく好きと呟けば、キヨくんは笑って俺もと頭を撫でてくれた。
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作者名：ｍｉｌｌ | 作成日時：2021年3月12日 14時
