999本の赤い薔薇【ky】 (ページ2)

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episode 33 ページ2

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プロポーズされてからの日々は怒涛の毎日だった。
もうお互いの家族には会っていたから挨拶は楽だったけど、いつ籍を入れて家はどうするとか結婚式あげるあげないで実況とるのもやっとの日々。

結局入籍は特にこだわることなくタイミングで結婚届を提出したし、式もあげることになった。
ドレスを着た私を見たいとキヨくんが言い出して、挙げ句の果てには自慢したい、と。

「Aまじで綺麗…」

プロのヘアメイクさんに綺麗にしてもらった鏡の中の私は、本当に自分かと疑いたくなるほど正直言って綺麗だった。
キヨくんと一緒に選んだAラインのドレスにはシンプルなデザインだけど、キラキラと光る装飾が施されており動く度に光る。

『キヨくんも、かっこいい…』

私を綺麗だと褒めちぎるキヨくんこそかっこよくて、すらっとした長身の彼にタキシードがよく似合う。
普段のスウェット姿とは打って変わってモデルのようだ。

「…世界で一番幸せにしてやるから」

『ふは、もう世界で一番幸せな女やで？私』

「幸せのハードル低いんだって」

キヨくんが隣にいるだけで私は世界で一番幸せな女になれるって言ったら、どんな反応をしてくれるんだろう。
きっとくしゃりと笑って私を抱き締めてくれるに違いない。

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