film 3 ページ3
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「Aちゃんはサッカー部ね」
そう、部長に告げられ
サッカー部の写真を担当することになった高校２年生の夏。
「Aいいなぁー
サッカー部って永瀬先輩いるじゃん」
そう言うのは同い年の部員、佳奈。
彼女は大のイケメン好きで
この学校のイケメン集なんてものを勝手に作ったりしてる。
その写真集もなんだかんだで人気らしいけど
私にはそういうことは似合わないと思う
だって地味だし、暗いし
男の子とか目も合わしてくれない。
「どうせ私が行ったって
サッカー部員さんに幽霊みたいな扱いされるよ」
いつもみたいなネガティブを
佳奈は笑い飛ばした
「もー、ほんと分かってないな！
Aは高嶺なんだって！近寄れないの！」
「高嶺…？
お高く止まってるやつーとか思われてるのかな？私」
それがたとえ褒め言葉だとしても
自信の無い私には全て悪い方へとしか受け止められない
．
とぼとぼと向かう放課後のグラウンド
行き交う声が青春のかたまりのようで
なんだか取り残された気分になる
「さぁ、撮りますかぁ……」
シャッターを切ると
フレームの中に収まる彼らの青春
そんな切れ端を繋げて繋げて
ひとつの映画ができるように。
写真を撮るってことは
大事なパーツを集める仕事になるんだ
「私もこんなに輝けたらな……」
石段に座り、フレームを覗く。
「ん…？」
そのとき、フレームの中に人影が入り込んだ。
その笑顔はとても眩しかった。
「写真部の子？」
私を
全て見透かすように笑ったのが
そう、あなたでした。
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夜木(プロフ) - 今更この作品を知った者なのですが、中盤から終盤にかけての衝撃の展開に驚かされました。本当に表現が豊かで読んでいて楽しかったです。素敵な作品をありがとうございました！ (2019年2月27日 11時) (
レス) id: bbfe081cd6 (このIDを非表示/違反報告)
めろ(プロフ) - 素敵な作品でした！本当に霞草さんの物語好きです！ (2018年9月2日 19時) (レス) id: acc3eee29c (このIDを非表示/違反報告)
VV(プロフ) - すごく素敵な作品でした！また読みに来ます！ (2018年9月2日 15時) (レス) id: 3eb9f16513 (このIDを非表示/違反報告)
霞草(プロフ) - ミイナさん» 嬉しいコメント、本当にありがとうございます(；＿；)頑張れます！！ (2018年9月2日 11時) (レス) id: ce88fc3806 (このIDを非表示/違反報告)
ミイナ - 言葉のセンスがものすごく私好みで、すごく面白かったです！これからも頑張って下さい！ (2018年9月1日 23時) (レス) id: 128b2b8258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞草
| 作成日時：2018年8月26日 18時
