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「廉もう買う物ない？」
「おう」
私の代わりにカートを押して
廉はレジに並んだ。
持ち手の部分に体重を預けて
レジ横のガムを眺めている
「そういやAってガム飲み込んでたよな」
「あんまり食べないけど貰ったガムは飲むね」
「それ絶対腹の中で溜まってるやつやから」
「いや胃酸の働きなめないでよ」
そんなたわいのないこと話してると
あっという間に順番が来て
私が財布を取り出そうとしたとき
廉の左手が伸びてきた
「廉様が出してあげる」
廉様なんて言っちゃうの、
照れ隠しなのはもう重々承知なのだけど。
廉はご飯代を私に出させたことがない。
端数は私が！ってなったり
例えば1円玉だけ！とか
そういうのはあったけど、
ほとんどは廉持ちなんだ。
「いつもありがとね、廉様」
「許す」
廉はほんとに可愛いな。
そのツンとした鼻と涼し気な目元には
ふさわしくないような可愛さ。
「そろそろなんか持たせて」
「え？重いで？」
「さすがに廉も大変でしょ」
廉は私のカバン、自分のカバン、買い物袋ふたつを引っ提げて歩く。
私の提案に廉はじーっと考え
「自分のカバンは自分で持てよ」
と、なぜかそんな口調で私のカバンを手渡した
「ごめんごめん、ありがと」
「買い物袋も1個持ってくれ」
「はいはい」
そう言ってまだ軽い方を廉に渡されると
その廉の空いた手が私の手を握った
「ほう。」
私が察して廉を見ると
廉は ぷいっとそっぽを向いてしまう
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なるみ(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいております。エンドロールのパスワードを教えていただきたいです！ (2023年4月14日 12時) (
レス) @page35 id: a37fb134db (このIDを非表示/違反報告)
霞草(プロフ) - 椿さん» コメントありがとうございます。これからもよろしくお願いします○|￣|＿ (2019年11月6日 0時) (レス) id: 402b5f83f6 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 霞草さんのお話めちゃめちゃ大好きで読んでます！今回もすっごい面白かったです！！ (2019年11月3日 8時) (レス) id: e0292a59d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞草
| 作成日時：2019年10月15日 11時
