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．
いつも通りの授業は終わり
先生は時計を見た。
あぁ、終わりは呆気なく来てしまう。
私は急いで立ち上がり
部屋のドアの前に立って
いつもの位置に座る先生を見下ろした
「、、なにしてるん？」
私を見上げて
先生は言った
黒い髪がふわふわと
目の上で揺れていて
こんな人にはもう 出会えないと
確信した上で言う
「聞いてください、先生」
先生は、何も言わず
私はただ見つめた。
最後の最後のはじまりだから
お願い。 聞いていてね、先生。
「私ね、先生のこと好き」
先生はピクっと動き
そしてだんだんと、顔は落ちて
ついには俯いてしまった。
だけど私は続ける
先生の耳が 私の声を聞く限り
私は消えないから
私の恋した証拠をここに刻む
「ほんとに大好き。
頭おかしいくらいに好き、
勉強がだいすきになるくらい大好き。」
先生は顔を上げた
その目はゆらゆらと揺れていた
「だからね、先生っ」
その目を見ると不思議と力が抜けて
我慢していたものが少しずつ溢れてしまう
「あのね……っ」
もう止まんなくて ボロボロと
大粒の雫が頬を濡らしてしまう
手で拭っても間に合わなくて
腕で 私は顔をおおった
ガキ大将の泣き方かよ、って
笑ってくれたらいいのにな
「先生のこと好きすぎるから…っ
だから ちゃんと 私、頑張るから……
先生も、これから 頑張ってね、？
たくさん色々あると思うけど
勉強も 恋も 頑張ってね、っ」
先生がくれた ささやかな応援を
私は返す。心がじりじりと燃え尽きるとき
先生は綺麗に笑った。
今までで1番 優しい笑顔だった
「Aはよく頑張ったよ」
先生は立ち上がり
私の頭を撫でた。
大きい手のひらは
ストンと心に落ち着いて
私の涙はキラリと光った
「ありがとうな、A。」
先生は最後の最後まで
先生を貫いた。
私の恋は届いて砕けて いま、
「さよなら、 先生。」
私の扉が閉まり
先生の影はもう 消えてしまった。
．完
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霞草(プロフ) - aimiさん» コメント頂けて嬉しいです。久しぶりになにか執筆したいなぁと思ってます！ (2021年10月10日 1時) (
レス) id: cf24c8e438 (このIDを非表示/違反報告)
aimi(プロフ) - あと、燃える心に駆け抜けろの続編が読みたいです。よろしくお願いいたします (2021年10月6日 20時) (レス) id: 7523aceb2d (このIDを非表示/違反報告)
aimi(プロフ) - 私、こういう感じの作品初めて見ました‼️また、書いていただけると嬉しいです‼️ (2021年10月6日 20時) (レス) @page37 id: 7523aceb2d (このIDを非表示/違反報告)
すばりてちゃん - あぁ、やっぱり作者様が紡ぐお話はエモすぎる、と心より思います。いつか私も、作者様のように人を動かせるような言葉を紡げたらと憧れました。陰ながら応援しております。 (2019年12月25日 12時) (レス) id: 9aa5aa9bdc (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 岸くんのストーリー好きです。続編で長編とかも書いてもらいたいです。また、廉くんのストーリーも、番外編でも良いので、ハッピーエンドになるようなお話が読んでみたいです。よろしくお願いします。 (2019年3月24日 7時) (レス) id: 5ca5d758c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞草
| 作成日時：2019年3月19日 0時
