26話 狂人 ページ28
〜スミレside〜
カスミ「待って、待ってよ…。"リュウ兄さんも"僕をおいてくのか？自分が無能だから？偽善者だから？」
「自分はまた、何も出来ないまま大切な人を奪われるだけなのか？なぁ！！」
リュウ「………」
カスミ「…違う。違うんだ兄さん。そんな顔しないでよ…自分はリュウ兄さんを困らせたいわけじゃ無いんだ。ただ助けたいだけなんだ…兄さん！！」
リュウ「…ウルフ、メリー。続けてくれ」
メリー「投票の結果、河上リュウを処刑します！」
カスミがコインカッターを投げた。
ウルフ「おい、何のマネだ…」
カスミ「？ウルフとメリー始末しようとしただけだよ。それ以外に何かあるかい？」
平然とした顔で恐ろしいこと言ってるよ。これは…手遅れだな。
カスミ「そうだねぇ…刺殺、撲殺、焼殺、圧殺、毒殺、爆殺とか…」
「う〜ん。でもウルフとメリーは人形だから毒殺は出来ないかな」
「"液化塩素"を封じたアンプルを持ってはいるんだけど、どうやら出番は無いみたいだ」(ニコニコ
リュウ「…待て、俺の気のせいでなければ立派な化学兵器になる名称が聞こえたのだが？」
スミレ「間違いなく言ったよ。てか、いつの間に混ぜるな危険をやって作ったんだよ…」
オサム「ですが、混ぜるな危険で出てくるものって気体ですよね？」
リュウ「その通りですよ。ただあいつは塩素をわざわざ凝縮、液化させたヤバい奴です」
サトル「そもそも、塩素ガス自体とても危険なものだ…実際に事故で人が死んでるよ」
スミレ「だから知ってる人間からすれば、なんでそんな危険なもの持ち歩いてるんだって話になんだけどね」
ミサキ「それってとても危険なんじゃ…」
スミレ「まあ、アンプルに封入されてる量にもよるけどね」
リュウ「おそらくカスミのことだ、致死量まで封入してるはずだ」
マキ「じゃあ、その瓶が割れたら…」
スミレ/リュウ「間違いなくこの世とおさらばすることになるよ/ぞ」
カスミ「安心してよ。ただウルフとメリーにリュウ兄さんの処刑をやめるように言ってるだけだから」
「わざわざこんなことしてるんだ。復讐にしろ研究にしろ、一瞬で全員を殺されるのは誘拐犯側は極力避けたいだろうからね」
タケオ「そんなこと言って断られたらどうする？！」
カスミ「その時は…ハハッ、どうだろうね？」
何かリュウ兄さんとめっちゃ目が合うんだが…まさかね？
…そのまさかをやれってことかよリュウ兄さん。
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作者名：レド | 作成日時：2023年3月6日 22時
