24話 泣きたくないのに些細なことで泣いてしまうってことない？ ページ26
〜noside〜
サトル/スミレ/リュウ「ご馳走さまでした」
カスミ「お粗末様です」
「…狼の人は大丈夫なのかな？時間が残り少ないけど…」
スミレ「どうなんだか。まず、羊を殺さなかったら無条件で処刑されるのが本当なのか、それすらも分からないからね」
リュウ「狼になった人は案外、真に受けてない可能性があるかもしれないな」
「万が一、俺が狼になったらどうなんだろ…」
サトル「狼になっても、私には人の命を奪うなんてこと出来ないだろうね」
スミレ「う〜ん。でも、極限まで追い込まれた人間は何をするか分からないですよ」
カスミ「…やっぱり納得いかない。こんなの理不尽だよ！」
「人間のエゴだけど、正しいことをしているはず。なのにその人が処刑されるのはあんまりだよ！どうにかして助けたい…」
リュウ「今回ばかりは無理だ。諦めろ。どう足掻いたって変わらないだろう」
カスミ「…」
スミレ「え？カスミまさか…泣いてる？」
リュウ「感受性が豊かだとこういった状況でも誰かを思って涙を流せるんだな…」
カスミ「違う。自然と泣いてしまうんだよ。本当は泣きたくないのに…」
サトル「泣けるなら泣いたほうがいいよ。涙を流すことでストレスを軽減させることが出来るからね」
カスミ「そうなんですけど、僕の場合は度が過ぎてる気がするんです」
サトル「そんなことはないよ。それにカスミちゃんの個性で良いところだからね。悪いことじゃないよ」
カスミ「サトル先生ありがとうございます。そう言ってもらえると楽に感じます」
スミレ「泣くのが嫌なら、自分の感情を表現するといいよ。感情が爆発してそうなる場合が多いから、ちょくちょく吐き出すといいかもね♪︎」
カスミ「…善処するよ」
リュウ「溜め込み過ぎは良くないからな。辛くなる前に教えてくれてもいいんだぞ？」
カスミ「頑張ってみるよ」
その時だった。
ウルフ「あと１時間でこのまま羊を殺さなかったら、狼は無条件で処刑されるからな」
スミレ「…」(チラッ
リュウ「俺は少しの間１人になりたいので、先生はカスミとスミレと一緒にいてください」
カスミ「リュウ兄さん急にどうしたの？なんか変だよ。もしかして…」
リュウ「もしかして、何？」
カスミ「…いや、なんでもない。大丈夫だよ」
リュウ「ならいいけど」
リュウ「おい、メリー」
メリー「はい、メリーです」
リュウ「俺が狼だ…」
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作者名：レド | 作成日時：2023年3月6日 22時
