叶わないはずの恋2 Ninomiya (ページ21)

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61 決断（あなたside）ページ21

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社「…どうしようか」

事務所に着いて一番最初に向かったのは社長室

あ「この度は誠に申し訳ありませんでした」

社長に深く頭を下げる

社「もういいよ

それに君はこのぐらいの騒ぎをひっくり返せる実力を持ってるんだ」

ふざけた調子で社長は言う

でも、すぐに表情を改めて

社「しかし、これ以上騒ぎが大きくなれば話は別だ」

あ「…はい」

社「君はどうしたい？」

あ「え？」

いきなり問いかけられて思わず目を見開く

社「君には辛いことがあったばかりだ

その状況で無理には引き剥がさない」

あ「社長…」

気持ちは嬉しい

でも

いろんなことがあった今だからこそ

あ「別居させてください」

社「いいのかい？本当に」

あ「はい、確かに私には辛いことがありましたでも、それは一緒に暮らす理由にはなりません

一度戸籍を調べられている以上早くに手を打ったほうがいいです」

杯条さんとの件はしっかり相談済みだった

あ「それに、向こうにとってこの問題は連帯責任になりかねません

彼らの未来のためにもこれ以上騒ぎを大きくする訳にはいきませんから」

それは、私が和から離れるための口実のようなもの…

私たちの次の関係は…

兄妹でも恋人でもない

他人

社「わかった」

それから細かい話を終えて部屋を出た

原「…Aちゃん」

あ「原田さん…」

原田さんの顔をみたら目頭が熱くなって

原「頑張ったね、Aちゃん…」

あ「ごめん…ごめんなさい、和…」

何かの糸が切れたように大泣きした