北一出身の白鳥沢男子

17球目 ページ18

兎｢あれ？あかーし！ブロッカー変わった！｣

赤｢そうですね。1年の方ですよ｣

兎｢1年でレギュラー！すげ〜！｣

赤｢はいはい。ほら、試合始まりますよ｣



　試合が始まった。好きだなぁ。この緊張感。ああ、速くボールに触りたい。

｢白布さん、ナイッサー！｣

ピピーッ！
　
　笛がなる。白布さんのサーブから2セット目が始まる。サーブは、相手のリベロが綺麗にセッターに渡す。

赤｢木兎さん！｣

　今日、何回も見た。エースが1番好きであろう、高めの山なりのトス。助走に入り始める。コースはどこだ？どこに打ってくる？

兎｢よこせあかーし！｣

　エースが飛ぶ。ボールが来る前のほんの一瞬。エースの人の目が右に流れた。

｢クロスか.......｣

手を右にずらす。

ドン！

｢いってぇ.......。さすがエース様｣

でも、止めることはできた。

川｢ナイス海麗！｣

五｢お前、すげぇな！｣

牛｢ナイスドシャット｣

　やっぱり、この瞬間が1番好きだ。仲間であることが認められている感じ。すごく暖かい。

｢ありがとうございます！｣




　僕の改善点は、やはり守備だ。この合宿中、嫌という程、感じた。前にいた時はものすごく調子が良かったが、後ろに回った瞬間、チームの足を引っ張っているのが、自分でも分かる。

｢すみません！乱れた！｣

白｢カバー！｣

五｢牛島さん！ラスト！｣

　さっきから、ずっと狙われっぱなしだ。レシーブ磨かないと.......。悔しくて下を向いた瞬間、

鷲｢海麗！おめぇの観察力はレシーブになった瞬間、無くなるのか？全部のプレーは繋がってんだぞ！あと、下を向く癖直せ！｣

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