１５…林間合宿 ページ17
A「ここで林間合宿かぁ…
人里から離れた森の中…
邪魔な物が無いから良く聴こえる…」
ザァと吹く風に耳を澄ませれば、聞いた事のある声がいくつも聴こえてきた。
荼毘「……で、アンタが生徒達と上手く出会すように指示くれるって？」
ヒミコ「Aちゃんカァイイよねェ…ふふふ」
この間来た２人とその他に後８人、そして私を含めた１１人で今回の襲撃を仕掛けるとの事だ。
A「私の個性はいろんな使い方が出来るから…
歌を使って人を混乱させられるし、高音でガラスも割れる
一点集中の高周波のような声であの木だって破壊出来る
後は、歌に乗せて脳に直接伝達するとかもね…
使い過ぎると声が出なくなるのが難点かなぁ」
私の言葉に荼毘さんは興味無さげに空を仰いだ。
ヒミコちゃんが私の近くに寄って来てニコリと笑う。
ヒミコ「Aちゃん！私、Aちゃん好き！カァイイから好きだよ！」
A「ありがとう、私もヒミコちゃん好きだよ」
私の手を握って言うヒミコちゃんにそう返せば嬉しそうに笑って、手を上下にぶんぶんと振られた。
荼毘「後８人と合流したら決行だ…」
A「…少し、向こうの近くに行ってもいいかな？
気になる子がいるの…もしかしたらこっちに引き込めるかも」
先程聴いた声にヒーローを否定する男の子の声が聞こえた。
それを思い出してくっと口角が上がるのを感じ遠くの明かりを見つめた。
荼毘「…好きにしろ。どうせ否定しても行くんだろ。」
A「ふふ、否定されたら行かないよ。少し興味があるだけ…
どんな答えをくれるか楽しみだけどね…」
そう言って私は声を頼りに少年の元に向かった。
ーーーーーーーーーー
見晴らしの良い所にその少年はいた。
A「…ねえ、君１人？」
「！！？誰だ！！」
声をかけると怯えた子猫のような目で威嚇して来た。
A「私はAって言うの…よろしくね」
洸汰「…洸汰だ」
名乗ると少し警戒を解いたのか自らも名乗ってくれた。
A「君はヒーローが嫌いなの？」
洸汰「突拍子もねぇな…
だけど、ヒーローもヒーローで騒いでる奴も嫌いだ！！」
A「そっか、一緒だね。私も同じだよ。
ヒーローもヒーローで騒ぐ人達もそれを報道してるテレビも嫌い。」
洸汰「…何だアンタ」
A「…んー、何だと思う？ふふふ」
質問の答えに口角が上がる。
でも、何処かでこの少年と自分は違うと思っている自分がいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 370人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
音無（ねむ）(プロフ) - ほのか@若彩推しさん» コメントありがとうございます！！泣いていただきありがとうございます！！ (2018年1月28日 8時) (
レス) id: c195530bdd (このIDを非表示/違反報告)
ほのか@若彩推し(プロフ) - めっっちゃ泣きました今も泣いてます(笑)素敵な作品をありがとうございました…！！！ (2018年1月28日 2時) (レス) id: 5db0e7dc69 (このIDを非表示/違反報告)
音無（ねむ）(プロフ) - ルーさんさん» えっ…！？唇から血…そんなにですか！！？ありがとうございます！感動していただき幸でございます！！ (2018年1月26日 9時) (レス) id: c195530bdd (このIDを非表示/違反報告)
ルーさん - あーヤバイはー涙堪えるのに必死過ぎて唇から血ィ出た (2018年1月25日 22時) (レス) id: c25a3a0724 (このIDを非表示/違反報告)
音無（ねむ）(プロフ) - 紅緋さん» いえいえ、伝わったのでしたら幸いです！ (2017年11月17日 7時) (レス) id: c195530bdd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：音無（ねむ） | 作成日時：2017年8月13日 23時
