chapter:9 ページ9
レ:「キヨ君、今日は何のゲームするー?」
キ:「そうだな…ほとんどゲームクリアしちまったしなぁ」
レ:「久々にホラーゲームとかせえへん?フリーのソフトで今気になってるのあって‐‐」
『……』
レトは話をしていると、ハッとして口を閉じる。
レ:「長谷川さん、ごめんな!俺とキヨ君ばっか話してて」
『うぅん、レトくんとキヨくんの話聞いてるだけで楽しいから』
Aはニッコリ笑って首を振る。
レ:「長谷川さんはゲームやったりするの?」
レトの言葉にAは顎に手を当てた後、レトの方を見て答える。
『私はゲーム下手なんだ。逆に見てる方が好きかな』
レ:「見てる方がって事は、長谷川さんにはお兄さんか弟がおるの?もしくはお姉さんか妹さん?」
『うぅん!友達が好きだったから、私は横で見てたんだ。ゲームの内容は分からなかったけど、楽しそうに遊んでる友達を見るのが凄く好きだったんだ』
Aは嬉しそうに笑いながら答える。レトはAの顔を見て、つられて微笑む。
レ:「…そっか」
キ:「……」
キヨは黙ったまま2人の会話を聞いていた。レトとAは他愛の無い話をしていると、キヨの家とは反対方向でAは足を止める。
『私の家、こっちだからここでお別れだね』
レ:「あっそうなんや…話してるとあっという間やね」
『今日は一緒に帰ってくれて本当に嬉しかった!ありがとう、レトくん・キヨくん。また明日学校でね』
レ:「こっちこそ、ほんまにありがとう!ほら、キヨ君も!」
キヨは少し俯きながら、意を決したかのようにAの方を見る。
キ:「……俺も学校案内を含めて、これからレトと一緒に行動するわ。俺の方こそ改めてよろしくな、長谷川」
レ:「キヨ君…」
キヨの言葉にレトも笑みを零す。
『キ、キヨくん…!ありがとう!勿論、こちらこそよろしくね!』
キヨが差し出した手を嬉しそうに握るA。
レ:「っ!!」
途切れ途切れに映る誰かが手を繋いでいるシーンが、レトの脳裏を横切った。
レ:(何や…?今の…)
レトは頭の整理がつかず先程のシーンを思い出そうとするが、再び脳裏に蘇る事は無かった。
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読んで頂きありがとうございます!
シナリオを考えるのって難しかったりしますが、心の中で登場してくるキヨ君、レト君、Aさんがシナリオだけの存在というより、私の中で“遠い場所だけど、一番近い所にいる”感じがします(*'ω'*)
次回作もお楽しみに♪
香澄
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香澄(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!!とても嬉しく拝見しました(*^^*)あいさんに気に入って頂けて、本当に本当に嬉しく思ってます!他の作品も是非よろしくお願いします(*´ω`*) (2016年4月3日 16時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 完成度が高くてとてもびっくりしました!終わり方なんかも魅力的で私好みでした(*´ヮ`*)次の作品も楽しみにしています! (2016年3月30日 17時) (レス) id: 6587901ccd (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 杏さん» コメントありがとうございます!最後まで見て下さってありがとうございます(*^^*)これからも頑張りますので、是非これからも読んで頂けると嬉しいです♪(*´▽`*) (2016年1月11日 22時) (レス) id: 84a4fe9ab3 (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 一気に読んでしまいました!めちゃくちゃ面白かったです(*^^*) (2016年1月10日 19時) (レス) id: 06b9bb2462 (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます!初めまして林檎さん(*^^*)キヨさんとレトさんと同じように泣いてしまったと聞いて、本当に嬉しく思います(*^^*)キミカレを読んで頂いて、本当に本当にありがとうございます(*^-^*) (2015年11月23日 23時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香澄 | 作成日時:2015年9月24日 0時