chapter:8 ページ8
キヨが教室へと向かうと、教室の扉の前にレトが立っていた。
キ:「レト?」
レ:「あっ!キヨ君、自販機に行くのにどれだけ時間掛かってんの!もしかして迷子にでもなったんかと思ってたわ」
キ:「お前の中の俺がどういう風に見られてるのか、よーーーーっく分かった」
レトは笑いながら「冗談やで」と話す。キヨはレトにつられて笑みを浮かべる。
キ:「そういえば、アイツは?」
レ:「アイツ?」
キ:「転校生、長谷川だっけ?」
レ:「長谷川さんなら、今女子達に呼ばれて話してるけど?」
レトは窓際に視線を向けると、Aは女子達と楽しく談笑していた。
キ:「……」
レ:「キヨ君、もしかして長谷川さんの事気になるん?」
キ:「はぁ!?」
レ:「長谷川さんの事熱〜〜〜い視線で見てるし」
キ:「…んなんじゃねえよ」
キヨは顔を背けると、レトはキヨの持つ飲み物に目が行った。
レ:「あれ?キヨ君にしては珍しい飲みもん買うてきたな」
レトはキヨの持つイチゴミルクをひょいと奪う。
キ:「何してんの」
キヨはレトの行動に呆れるように答える。
レ:「俺の好きな飲みもん買ってきたキヨ君が悪い!」
キ:「全然意味分かんないし」
キヨは呆れながら教室の中へ入る。
レ:「キ、キヨ君?!冗談やって!ほら、飲みもん返すってー!」
キ:「レトにすんなり取られるようじゃ、俺もまだまだだなー!戦利品として、それレトにやるよ」
キヨはニカッと笑みを浮かべる。そんな2人をAは嬉しそうに微笑んでいた。
放課後になり、レトは荷物を整理しているとAがレトに話しかける。
『レトくん、途中まで一緒に帰らない?』
レ:「ゴメン、長谷川さん。俺今日はキヨ君家に寄るからまた別の日でええかな?」
レトは顔の前に手を合わせて謝る。
『分かった。また明日沢山話そうね!』
キ:「途中までなら良いんじゃね?」
レ:「キヨ君、ええの?」
キ:「レトの考える事なんて、言葉にしなくても分かるっつーの」
『本当に良いの?キヨくん』
キ:「……何回も言わせんなよ」
キヨは乱暴に言うと、教室を去っていく。
レ:「じゃあ長谷川さん、一緒に帰ろっか」
『うん!』
Aは嬉しそうにニッコリ笑い、レトと共にキヨの後を追いかけたのだった。
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読んで頂き、ありがとうございます♪
キヨとレトのやり取りが、書いててほのぼのします(●´ω`●)
香澄
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香澄(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!!とても嬉しく拝見しました(*^^*)あいさんに気に入って頂けて、本当に本当に嬉しく思ってます!他の作品も是非よろしくお願いします(*´ω`*) (2016年4月3日 16時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 完成度が高くてとてもびっくりしました!終わり方なんかも魅力的で私好みでした(*´ヮ`*)次の作品も楽しみにしています! (2016年3月30日 17時) (レス) id: 6587901ccd (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 杏さん» コメントありがとうございます!最後まで見て下さってありがとうございます(*^^*)これからも頑張りますので、是非これからも読んで頂けると嬉しいです♪(*´▽`*) (2016年1月11日 22時) (レス) id: 84a4fe9ab3 (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 一気に読んでしまいました!めちゃくちゃ面白かったです(*^^*) (2016年1月10日 19時) (レス) id: 06b9bb2462 (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます!初めまして林檎さん(*^^*)キヨさんとレトさんと同じように泣いてしまったと聞いて、本当に嬉しく思います(*^^*)キミカレを読んで頂いて、本当に本当にありがとうございます(*^-^*) (2015年11月23日 23時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香澄 | 作成日時:2015年9月24日 0時