chapter:47 ページ47
レ:「え、A……ちゃん……起きて…Aちゃ…」
レトはAの身体を揺するが、Aはピクリとも動かなかった。
レ:「僕が……僕が約束した時間に来なかった、ちゃんと回りを見て行かなかったから…Aちゃん…動かな………僕のせい……!」
レトは目の前の出来事に混乱して、頭を抱える。
レ:「うわぁあああああああぁっぁぁああ!!!!!」
レトの叫びと共に、空からは大粒の雨が降り出した。
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『草むらに隠れていた私はAちゃんの隣に駆け寄ろうとしたんだけど……その車から降りたのはAちゃんと住んでいた人達で、Aちゃんは倒れてすぐ車へ運ばれたの』
レ:「!!!!」
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ある少女が、レトへと近寄る。
『……』
レ:「あ……雨…降ってるから…風邪ひくで…」
レトは少女に気付き、着ていたフードジャンバーを羽織らせてフードをかぶせるレト。
レ:「僕も雨に打たれてたから、あんまり変わらへん、な…」
レトはハハハッと力なく笑う。
『……何で、泣いてるの?』
レ:「……」
少女の問いに、レトから笑みが消えた。
レ:「…………僕は守れなかった……Aちゃんの約束された時間に。守ってれば、Aちゃんが倒れる事なんてなかった…公園から出る時は周り気を付けてってお母さんに言われてたのに、僕は…それさえも守れなかった」
レトは自分に言い聞かせるかのように、ブツブツ話していた。
レ:「僕が、僕がAちゃんを……動けなくしたんだ…!!」
レトの両手をスッと少女は取って握る。
『大丈夫』
レ:「え?」
『大丈夫だから』
レ:「?」
レトは顔を上げて、雨に打たれる少女を見ていた。
すると、車の音が聞こえてきて少女はハッとして立ち上がり、足早にその場を去ってしまう。
レ:「………」
キ:「レト!!おい、大丈夫か?!Aは?一緒じゃねえのか??」
キヨは傘を持ってレトに駆け寄る。
レ:「A、ちゃん…そうだ…僕、Aちゃんを…僕のせいで…Aちゃんが…」
キ:「レト?」
レ:「Aちゃん、ゴメン…!!僕のせいで…Aちゃんが…!!」
レトは先程の事を思い出して呟き、レトはバタンと倒れこんでしまう。
キ:「レト!!しっかりしろ!!」
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レ:「思い、出した…」
レトは瞳から涙がこぼれていた。
キ:「………」
レ:「そうや、どうして忘れてたんやろ…こないな大事な事…Aちゃんは俺のせいで事故に‐‐…」
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香澄(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!!とても嬉しく拝見しました(*^^*)あいさんに気に入って頂けて、本当に本当に嬉しく思ってます!他の作品も是非よろしくお願いします(*´ω`*) (2016年4月3日 16時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 完成度が高くてとてもびっくりしました!終わり方なんかも魅力的で私好みでした(*´ヮ`*)次の作品も楽しみにしています! (2016年3月30日 17時) (レス) id: 6587901ccd (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 杏さん» コメントありがとうございます!最後まで見て下さってありがとうございます(*^^*)これからも頑張りますので、是非これからも読んで頂けると嬉しいです♪(*´▽`*) (2016年1月11日 22時) (レス) id: 84a4fe9ab3 (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 一気に読んでしまいました!めちゃくちゃ面白かったです(*^^*) (2016年1月10日 19時) (レス) id: 06b9bb2462 (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます!初めまして林檎さん(*^^*)キヨさんとレトさんと同じように泣いてしまったと聞いて、本当に嬉しく思います(*^^*)キミカレを読んで頂いて、本当に本当にありがとうございます(*^-^*) (2015年11月23日 23時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香澄 | 作成日時:2015年9月24日 0時