chapter:26 ページ26
キ:「お先っすー!」
部:「おぉ、お疲れ!キヨ、今日凄い良い動きしてたな。本番もこの調子で頼むな」
キ:「……うっす」
キヨは部長に頭を下げて、下駄箱へと向かう。
キ:「…あ」
レ:「キヨ君、お疲れさん」
『キヨくん!お疲れ様!』
キヨが下駄箱で靴を履き替えていると、レトとAが立っていた。
キ:「…待ってたのかよ」
レ:「キヨ君、寂しがり屋さんやからね…」
キ:「誰がだっつーの」
レトの頭をちょんと小突くキヨに、レトは笑みを零す。
『試合は来週だもんね…キヨ君なら絶対に勝てるよ!さっきのシュート、本当に凄かったもん!』
Aは先程のキヨのシュートに興奮が冷めないのか、楽しそうに話す。
キ:「……あ、そ」
キヨは頭を両手で抱えながら、プイッと顔を背ける。
『キヨくん…?』
キヨが顔を合わせない事に不安を感じたAの肩をトントンとレトが叩く。
レ:「長谷川さん、大丈夫。キヨ君テレとるだけやから」
『えっ?』
キ:「は、はぁ?!レト!お前何言ってんの!?」
キヨはレトの言葉に反応して振り返ると、キヨの顔は真っ赤だった。
『キ、キヨくん…!』
レ:「あはは!!やっぱりテレてたんやーん!」
レトとAはキヨの顔を見て、笑いだす。
キ:「お、お前ら!!笑いすぎだろ!!」
レ:「あはは!!キヨ君、怒ったらますます顔赤なるで!」
『レトくん…そんな事言ったら…っ…』
Aもフォローしようとするが、笑いの方が大きいのか言葉の最中に笑みを零す。
キ:「………」
キヨは1人呆れてると、レトとAは涙を浮かべながら未だに笑っていた。その姿にキヨは俯く。
『キヨくん…?』
レ:「キヨ君ー?どないしたん?おーい」
キ:「……」
Aとレトは顔を見合わせて、キヨに呼びかけるがキヨは返事をしない。
『…キヨくん、ゴメンね!笑いすぎちゃって…』
レ:「せ、せやな…ちょっとふざけ過ぎてもおて…キヨ君、ゴメン!機嫌直してくれへん…?」
キヨはフルフルと震え出すと、2人は焦って謝罪する。
キ:「あははは!!お前らさっきまで笑ってたくせに、しんみりしてバッカみてえ!」
キヨは顔を上げると大声で大笑いをし、レトとAは呆気に取られてしまった。
レ:「キヨ君、騙しよったな!」
『やり過ぎたかなって反省したのに!』
キ:「ばーか!」
キヨはレトとAのおでこを小突く。
キ:「俺をバカにしたお前らが悪いに決まってんだろ?」
キヨの顔は本当に楽しそうに笑っていた。
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香澄(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!!とても嬉しく拝見しました(*^^*)あいさんに気に入って頂けて、本当に本当に嬉しく思ってます!他の作品も是非よろしくお願いします(*´ω`*) (2016年4月3日 16時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 完成度が高くてとてもびっくりしました!終わり方なんかも魅力的で私好みでした(*´ヮ`*)次の作品も楽しみにしています! (2016年3月30日 17時) (レス) id: 6587901ccd (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 杏さん» コメントありがとうございます!最後まで見て下さってありがとうございます(*^^*)これからも頑張りますので、是非これからも読んで頂けると嬉しいです♪(*´▽`*) (2016年1月11日 22時) (レス) id: 84a4fe9ab3 (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 一気に読んでしまいました!めちゃくちゃ面白かったです(*^^*) (2016年1月10日 19時) (レス) id: 06b9bb2462 (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます!初めまして林檎さん(*^^*)キヨさんとレトさんと同じように泣いてしまったと聞いて、本当に嬉しく思います(*^^*)キミカレを読んで頂いて、本当に本当にありがとうございます(*^-^*) (2015年11月23日 23時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香澄 | 作成日時:2015年9月24日 0時