ヒーローを目指す私はダンピールです。 (ページ9)

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篝月学園でページ9

Asied

あ、飯田くんと緑谷くんと麗日ちゃん。

『おーい！3人とも、駅まで？』

飯田「美崎さんか、」

『一緒に帰ってもいいかな？』

麗日「全然！」

『ありがとう、麗日ちゃん！
あ、緑谷出久くんだよね？
私、篝月学園中等部出身の美崎A。
よろしくね。』

篝月！？と、またもや驚かれる。

3人が話している間に、

【今から帰るよ。】

と霞にメールを入れた。

既読はつかない。

まぁ、無理もないだろうちょーど囲まれる時間だろうし。

麗日「美崎さん？大丈夫？」

『うん、だいしょーぶ！
ちょっと考え事してただけ。』

ごめんね、？と一応謝る。

麗日「にしても、美崎さんすごいね！」

『え、？そうでもないけど。』

麗日「だって、血も操れるし、それに
　傷口だって治せる。すごいなー。」

緑谷「どんな個性なの？」

飯田「確かに気になるな。」

個性、ね。

個性じゃないんだけどな。

『ごめんね、私無個性なの。』

「「「え？」」」

『私が血を操れたり、傷口を舐めて直せるのは私が、《フラッシュ状態のヴァンプ発生！》

ダンピールだから。

そう言おうとしたら、警備隊の通信機から伝達が入った。

麗日「え！えっと、え？」

『はいはい、麗日ちゃん落ち着こーね。
大丈夫だから、これ篝月学園での事だから。
てなことで、私行かなきゃ。
ばいばい！また明日！』

麗日「あ、ばいばい！」

緑谷「ばいばい！」

飯田「また明日な！」

ギリギリまで手を振って、迎えの車に乗り込んだ。

篝月に着くと、別の意味で騒がしかった。

『はぁ、貴士先輩！
遅れました！あれ、終わった？』

千代「はぁ、さっき終わったところよ。
　通信聞いてた？」

『そんなのあった？
まぁそんな事よりも！
千代、脚怪我してるよ。』

なんで脚なん？

何した？

貴士「さっき蹴りを入れた時に切ったのか。
　見せてみろ。」

『はぁ、何やってんのよ。』

［A、おかえり。］

態々、紅血の契約(アーティクルブラッド)使って言わなくてもいいでしょ。

千代「！？」

『あ、』

急におすわりをした千代。

私は真っ先に雪が近くにいるなと、思った。

貴士「どうした、美崎！？」

あーあ。

うるさいのがはじまるよ。

耳塞ごっかな。

大きな音は嫌いなんだ。

きゃあああ！//

「篝月兄弟よ！」

「カッコいい！」

「あたしの血ぃ吸って！」

「霞サマ！」

どんどん歪んでいく私の顔を見て千代は苦笑した。

千代「もう、分かってるでしょ？」

そう言って頭を撫でてくれる千代はやっぱり優しい。