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夢 ページ21
――夢を見た――
ソファで寝ている私の頬を優しく包んで
誰かがそっと耳元で囁く
？「行ってきます」
私は重たい瞼をなんとかあげながら
ろれつが回らない口で呟く
「いって、らっしゃい」
そして、目の前に立つ誰かは
口元を少し緩め嬉しそうに笑った
それから私の体を抱きかかえて
寝室にあるベッドまで運んでいく
静かに下ろしてゆっくり私の頭を撫でて
そのまま手を握る
うっすらと見える誰かの影は
気づけば目の前にあった
間もなく唇になにかがあたる感触
こんなに近くにいるのに誰なのかがわからない
けどね、もしも私の思いが届いてくれるならば
この夢の誰かは
「玲於くん……」
だったら、いいのにな
段々と握る力が強くなるのを感じた
？「好きだよ……今日帰ったら、ちゃんと話すから」
それを最後に夢は終わった
その日の目覚めはなんだか気持ちがよかった
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作者名：カステラ | 作成日時：2018年8月23日 20時
