生徒会長と私と幼馴染み (ページ10)

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５話　① ページ10

生徒会のミーティングが終わった。
　
今回は顔合わせだけの委員会だったけど、自己紹介やら雑談やらで長引いて、今時計を見ると19時だった。

今日は鍵を取りに行かなかった罰で私が鍵閉めをすることになった。

(まぁ、別にこれくらいならならいくらでもするけど。)
　
そう思いながら職員室に鍵を返しに行き、先生に挨拶をして玄関に向かった。暗いの廊下と言うものはとても気味が悪いもので私の不安を何層にも増やした。

(こ、怖い...｡)
　
靴を履き替えて校門が見えてきたと同時に真っ黒い人のシルエットが見えた。近づいていくと、誰かが腕をくんでいるのが分かった。門で人でも待っているのだろうと私は思ってそのままスルーしようかとすると声を掛けられた。
　
「あ、Aさん！」
　
なんと立っていた人は浅野くんだった。
　
「浅野くん？！」
　
予想外の展開にかなり驚いたが、この暗い中「誰かが」いたことに安心しているのも事実だ。
　
「誰か待ってるの？」
　
ふと疑問に思ったことを聞いた。
別にこの人が誰を待ってようと私には微塵の興味もなかったが今は誰かと話してないと怖くて泣き出しそうな気分だった。
　
「ああ、君を待ってたんだ。」
　
何を言っているのか最初は把握できなかった。
　

　
　