生徒会長と私と幼馴染み (ページ8)

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本性～回想～ページ8

私は彼の本性を知っている。
　

人は誰しも裏と表の二面性があって、それは私も例外ではない。

その中でも、個人差で多少のボロと言うものはあって紙一重に裏が表に出てしまうことはよくある。

　
それがない人ほど恐ろしい。
その対象が私にとって浅野くんだった。
決して裏を出さない。でも裏がないわけでは絶対にない。
何もかもが完璧な人間を私はどうしても受け入れられなかった。

素敵な笑顔で素晴らしいことを発言する彼はまるで盤上ゲームでもして駒を動かしているかのようだ。
　
『赤羽の女だからって調子に乗るなよ』
　

冷静且つ低いトーンで浅野くんが私に言い放った一言である。

この当時、私はカルマ君と付き合っていると言う噂を立てられるくらい仲が良かった。浅野くんの耳まで入っていたのかと思うと結構大きい噂にされていた。

そして、やはり、彼の本性はどす黒いものだった。

この時、本性が見えない人ほど本性を見せた時怖いのだと知った。