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そんなこんなで、遂に撮影が始まった。

各々オリジナルのポーズだったりをして、凄いなと感心させられる。

と、同時に、隼や始はもう遠い世界の人間なんだ、と痛感させられた。

私はこの場で何をしたらいいか分からず、取り敢えずスタッフさんに声をかけ、お手洗いに立った。

スタジオ室内の外に出ると、眩しくて思わず目を細めてしまう。

早く戻らないと、と、私はお手洗いを急いで探した。





『ふぅ…』

お手洗いを出て一息つき、早く戻ろうと辺りを見回す。

嫌な予感が背筋を走った。


ここ、どこだ…?


どうやら、スタジオ施設内で迷ってしまったらしい。

取り敢えず、歩いてみる。

部屋の位置などが、来た時では見たことなかったものになっている。

すると、いかにもヤンキーな男性何人かが、腰を下ろしていた。

何でこんなところにいるんだろうなどと考えたが、口にはしない。

通ったら何か絡まれそう。けど、見る限りここ以外に通路はない。

仕方なく通りかかろうとすると、

「あ?何だお前。」

当然の如く睨まれる。

「なぁ?姉ちゃん。金持って」
「あの。」

聞き覚えのある声に振り返る。そこに居たのは、


「…始…!」


無言で男性達を睨む始。

「ぐっ…」

そんな呆気ない声を出し、彼等はこの場を去った。


『…あの…』

「どこ行ってた?」

何時もよりも低い声でそう聞かれる。

彼の額にはうっすらと汗が滲んでる。そんなに焦ったのだろうか。

『お、手洗いに行ってただけだけど…一応スタッフさんにも声掛けて…!…ごめんなさい。』

それを聞くと、始ははぁっとため息をついた。


すると、私の頭に何だか重くて温かい感じがした。


「…心配させるな。」


始が私の頭を撫でているということに気がつくのに、そう時間はかからなかった。




始に案内されてスタジオに戻ると、隼が

「京花ぁ!どこ行ってたの?」

と後ろから泣きついてきた。

『お手洗いに行ってただけだよ…心配かけたね。ごめん。』


その後、卯月さんからいちご牛乳を受け取っていた私は、始が軽く隼の事を睨んでいたということに気が付かなかった。



「お、おぉぉ…始さんと隼さんが…」


「睨み合ってるううぅ…」



その後ろで、怯える師走さんと如月にも、気がつかなかった。

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成生(プロフ) - 睦月さん» ありがとうございます!嬉しいです( ;∀;)これから徐々に更新ペースを取り戻せると思うので、これからもこの作品をよろしくお願いします! (2018年3月3日 10時) (レス) id: 675c8fad36 (このIDを非表示/違反報告)
睦月(プロフ) - 更新して下さってありがとうございます!!衣純さんのペースで頑張られてください。ずっと応援してますからッ!! (2018年2月25日 12時) (レス) id: 4606295aca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:衣純 | 作者ホームページ:https://twitter.com/mizuiro_onp?s=09  
作成日時:2017年8月3日 18時

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