専用の物 ページ10
最近気がついた事は、付き合ってもないのに私専用のカップ、お箸、お茶碗、スリッパなどがいつの間にか増えていた。
ジョングクに1度聞いてみた。
まゆ「ねぇジョングク?この私が使ってる食器やスリッパはわざわざ買ったの?」
「そうだよ。気に入らないなら、新しく買い揃えるけど?」
まゆ「そうじゃなくて、彼女じゃないんだから、そんな風に揃えなくてもお客様用でいいよ。良くないと思う。期待したくないし。」
「ヌナはイヤ?自分専用の物があるの。」
まゆ「そうだね…ジョングクが好きな人が出来た時に、これが邪魔になるから。。。
もぅ、こんな事言いたくないのに。。。
忘れてると思うけど、私はジョングクが好きだって前に言ったよね?」
と話しながら涙がポロポロと出てきた。
「うん。覚えてる。。。
ごめん、喜んでもらえるかな?って思ったけど迷惑だったんだね。次からは何も買わない。でも、今あるのは使ってもいい?」
私を抱きしめて謝るジョングク。
それに対して私は胸元を押し離れる。
抱きしめられると感情が抑えられなくなる。
好きと言う気持ちが溢れてきてしまう。
まゆ「ごめんね、泣いて。今日は帰るよ。ちょっと落ち着いた気持ちで話も出来なそうだし…送らなくていいから。
ウォル?帰るよッ!」
悲しい目をしたジョングクをリビングに残し私は家へと急いだ。
帰ると着信音がなった。ジョングクからだった。
まゆ「ヨボセヨ。」
「ヌナごめんね。。。また遊びに来てくれる?」
まゆ「うん。また遊びにいくよ。でもちょっとだけ待ってて。心が落ち着くまで。」
涙で声が震えてくるけどそう返事をした。
「わかった。また来週に会えるのまってるから。」
そう言って電話を切ったジョングク。
ベッドに横になり、以前の彼を丸ごと受け入れる存在になると言った事を後悔した。
今日みたいに彼女みたいな扱いをされると戸惑う。感情が抑えきれなくなる。
良かれと思ってやってくれた事でも、私にしてみるととても残酷な事もある。
でも、今はジョングクがいない生活が考えられないかった。後悔してもつらくても好きだからそばに居たかった。
その為には泣いてスッキリと気持ちを切り替える方法しか思い浮かばい。
その夜は泣いて、声が枯れるほど泣いた。
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作者名:kashumi | 作成日時:2022年12月5日 8時