ナムさんヌナって呼んで『完結』 (ページ10)

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予感的中ページ10

１ヶ月後、僕はスケジュールの合間に外出を試みた。
もちろんマネージャーにもメンバーにも黙って外出した。

連絡の取れないヌナの自宅へと急ぐ、嫌な予感はやはり当たっていた。

ヌナは既に引越し、部屋はがらんとしていた。

なんで？
なんでこうなってんだ？
あの日までは上手くいってたと思ってる。
彼女から不満なんて聞いてないけど、僕に足りない箇所なんてたくさんある。
我慢出来なくなったのか？

訳が分からず、色々と頭の中を駆け巡る。
自問自答しても何も解決しないが、もう不安とパニックで止まらない。

何時間この部屋にいたのか、携帯が鳴り慌てて出る。
マネージャーだった。

マネ「ナム、どこにいる？お前が居なくて現場は混乱してるぞ。早く戻って来い。」

こんなに辛くてもテレビでは笑顔で歌って踊らなきゃいけない。
もぅ無理だ、出来ないと思いつつ責任感からスタジオに戻る。

顔色の悪い僕をメンバーが心配してるが、もう今日は笑えない。どうにもできない。

絶望とはこれを言うんだと実感していた。

現実を突きつけられ、何を頼りに頑張ればいいのか分からない。
何の為に頑張っているのか分からない。
そんな日々を送っていると、

JN「ナムジュナ、大丈夫か？何があったかは良く分からないけど、オレたちにはARMYがいるんだ。頑張らなくてもいい。ただARMYの目と心を見れば気持ちが落ち着くはずだ。酒よりも効果はあると思う。」

そんな風に声をかけられた。
だがまだARMYの目と心を見る余裕もない。
もう少しだけ待ってて欲しい。