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可愛い:3 ページ3

ふわふわの金髪、パッチリとした猫目。見た目は猫っぽいのに「A先輩!」と私に話しかけてくるところはしっぽを振った犬のよう。

『松野くんは相変わらず可愛いねぇ…』

ありとあらゆる"可愛い"が好きな私にとって彼は可愛いの対象だ。可愛い系男子とはまさに松野くんのような人のことを指すんだろう。

「ばっ、頭撫でないでください!流石に恥ずかしいッス!!」

そう言って顔を赤らめて文句を言う姿も可愛い。松野くんはしばらくモジモジと照れていたが、朝のメールに私から返信が送られて来なかったことに話題が変わった。

「なんで返信くれなかったンスか…」

さっきまでブンブンと元気に振っていた見えないはずのしっぽは、しゅん、と元気が無くなってしまったようだった。

『眠くて忘れてた!ごめん!』

「…だから頭撫でないでくださいって!!」

そのまま会話は弾んで2人で笑いあっていると、そろそろ最終下校の時間になるらしかった。だいぶ話し込んでいたようだ。

『ありゃ、話し込んじゃったね。それじゃまた明日!』

「ちょっと待って!……くださいッス」

自分のバッグを肩にかけて教室を出ようとすると松野くんに腕を掴まれた。可愛い見た目と性格に反して私の手を掴むその力は、松野くんは男の子なんだと思わざるを得なかった。

「危ないんで家まで送ります」

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作者名:イカスミチャン | 作成日時:2021年6月27日 0時

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