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「Aおはよ〜」

『おはよ!今日って数学のプリント提出だよね?』

「え、そうだっけ!?ヤバい終わってない」

『はぁ!?センセー来る前に終わらせちゃいな!』

どうしよう何も書いてない!間に合わない!と嘆く友達に課題として出されていた数学のプリントを渡すと、「神さま仏さまAさま…」と呟いてシャーペンをひたすらに動かし始めた。

結局センセーに私の回答を丸写ししたのはバレたみたいだが、一応提出として見てもらえはしたらしいので「ほんとにありがとぉぉぉ」と華奢な腕からは予想出来ない馬鹿力で抱きしめられた。とりあえず今度アイスでも奢ってもらうことにしよう。



そんなこんなで放課後、運動部によって賑やかになった校庭を教室の窓から特に意味もなく、ただぼんやりと眺めていた。

『あ、そういや朝のメール返信し忘れてた』

今更思い出し、ケータイを制服のポケットから取り出したと同時に、教室の入口のほうから私を呼ぶ聞き慣れた声が聞こえた。

「A先輩!」

彼は松野千冬、私の後輩である。

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作者名:イカスミチャン | 作成日時:2021年6月27日 0時

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