ふぉー ページ8
弾き終わり、そのまま3曲目へ。
『ユクエシレズ』
そしてその大切な人は隣にいつもいますか？
きっといつもじゃない。だから君が僕のそばにいるのではなくて、僕を君のそばにいさせて。
君と一緒にいたいから。
その後も拍手を貰い、弾いて、拍手を貰いを繰り返して。
休憩を少し挟んだりしたものの、もう6時。11月ということであたりは真っ暗だ。
少し肌寒いが我慢するしかない。
晴れていて綺麗な星空が見えるのだから、最後の曲はこれだろう。
スケッチブックをめくる。
『次で最後です。』
観衆からは残念そうな声が上がる。
嗚呼、なんて幸せなんだろう。
バイオリンをかじかむ手でしっかりと握る。
『ア・ホール・ニュー・ワールド』
見て下さい。星の綺麗な夜を。まるでキラキラ輝く星々はダイヤモンドのようでしょう？
きっと疲れた日、貴方がふと空を見上げると星々は貴方を照らしてくれている。
そう思えば、この世もまだ捨てたものではない。
曇っていたって、雨の日だって関係はない。雲に隠れているだけで、星々は光ってそこにいるのだから。
弾き終わると、今までで1番大きな歓声が辺りを包んだ。
届いた。
ほっと息をつき、エーミール様とオスマン様を見ると、2人は頬を紅潮させて大きく拍手をしてくれた。
ありがとう、と手話で伝える。
常連さんや子供達は分かってくれて、
「またねー！」「今日も良かったぞ！！」
と言ってくれた。
そしてその興奮をそのままに、家に帰っていく人々。
広場には僕とエーミール様とオスマン様だけが残った。
『どうでしたか？』
em「初めて聴きましたが、素晴らしかったです！特に1曲目は皆さん歌えるのに驚きました。オスマンさんも隣で歌うので、私も覚えたいと思いましたよ。」
os「お菓子のセレクトも最高めう！マドレーヌふわふわだった...俺は「ユクエシレズ」って初めて聴いたけど、少し切ないけどビシビシメッセージが伝わってきた！やっぱりAはすごいめう！」
お菓子の事まで褒めてくださるとは。さすがオスマン様だ。
オスマン様は手話がわからないが、エーミール様が通訳を引き受けてくれたので3人で話すことが出来た。
正直かじかんだ手でペンに文字を書くのは辛いので助かった。
3人でしばらく話していると、そこに金髪の男性がやってきた。
kn「おおーい！！」
...その男性はかなり遠い位置にいるのに声がうるさく感じる。
きっとコネシマ様だろう。
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Nanaki(プロフ) - ノエルさん» 完結させて頂いた！！コメントありがとうございます！ノエルさんのその一言が次の作品を書く意欲につながります！ (2019年11月17日 23時) (
レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - なみだめさん» おめでとうコメントをありがとう！なみだめさんを楽しませることができて嬉しい！！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - mo4さん» mo4さんのコメントで更新頑張れました！読んで頂けたうえに面白いと言っていただけて幸せです。ありがとうございます！！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - あめさんさん» しっかり読んでくれてありがとうございます！命令系敬語がすき...同士ですね！？いやこれ同士だわ。(確信)次の作品ももし良ければ読みやがれ下さい！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - yukinaさん» ありがっと！次の作品もよろしくです！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nanaki | 作成日時：2019年11月2日 2時
