プロローグ的な長いやつ em side ページ4
em「...どうしましょう。」
ため息をつきながら目の前の靴屋を見る。
自国を褒めてしまうのはやはり幹部の性なのだろうか。
その靴屋の品物はどれも逸品だ。
子供用の可愛らしい物から、大人用の革靴まで。
店主は寡黙で、私と同じモノクルをかけたおじい様という感じの方だ。
私がこんな風に悩んでいる理由。それは実に30分ほど前に遡る。
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私は図書室で紅茶を飲みながら落ち着いた時間を過ごしていた。
すると大きな音を立てて図書室に入ってくる人が。
tn「すまんっ！エミさん、ホンマにすまん！」
突然謝るトントンさん。かなり慌てているので自分も釣られてしまって、
em「どうされました！？」
tn「いや、明日エミさんが招かれる学会あるん伝え忘れとった...」
em「なんだ、大丈夫ですよ。それくらい。」
焦った。誰かが怪我したとかうちの国の総統が逃げ出したとかじゃなくて本当に良かった。
そう伝えると、安心した顔でトントンさんは図書室を去っていった。
...しかし珍しい。トントンさんがガバるとは。今彼は何徹目なのだろうか。
取り敢えず学会へ向けての準備をしようとスーツ等を見繕っていたところ、問題が発生。
なんと、靴のサイズが合わなくなっていたのだ。
他の革靴は傷が入っていたり、デザインが学会に向いていなかったりなど、てんでダメであった。
なので大慌てで靴屋へ急いだのだが、
em「種類が多すぎるんだよなぁ...」
思わず言葉が出てしまうのも無理はないだろう。
プレーントゥ、ストレートチップ、ホールカット。
革靴の種類の名前は知っているものの、知識だけであり中々見たことがない。
困り果てていたその時、ベストの裾を引かれた気がして後ろを見る。
すると私と同じ様な瞳の色をした青年が車椅子に乗ってこちらを見ていた。
私と目が合うと、青年は車椅子の取っ手にかかった手提げのカバンから、スケッチブックとマッキーペンを取り出した。
何が何だかわからない私を置いてけぼりに、彼はキュッキュと紙にペンを走らせる。
書き終わったようで満足気な笑みを浮かべて、スケッチブックをこちらに向けた。
『なにかお困りですか？』
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Nanaki(プロフ) - ノエルさん» 完結させて頂いた！！コメントありがとうございます！ノエルさんのその一言が次の作品を書く意欲につながります！ (2019年11月17日 23時) (
レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - なみだめさん» おめでとうコメントをありがとう！なみだめさんを楽しませることができて嬉しい！！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - mo4さん» mo4さんのコメントで更新頑張れました！読んで頂けたうえに面白いと言っていただけて幸せです。ありがとうございます！！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - あめさんさん» しっかり読んでくれてありがとうございます！命令系敬語がすき...同士ですね！？いやこれ同士だわ。(確信)次の作品ももし良ければ読みやがれ下さい！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - yukinaさん» ありがっと！次の作品もよろしくです！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nanaki | 作成日時：2019年11月2日 2時
