てん ページ15
ステージに立つと、どこからともなく指笛や「いいぞー！」という掛け声が上がる。
僕は傍にある机にスケッチブックを置く。
『今日は久しぶりにサックスを吹こうと思います。』
mb「お！俺初めて聞くわ。がんばれ！」
声をかけてくれたおじさんにニコッと笑い返し、リードを口に含み、大きく息を吸う。
1曲目は『情熱大陸』。
この場が盛り上がるよう、ソロにも力を入れる。
mb「いいぞー！！」
2曲目は『勝手にシンドバッド』。
これはサックスだけだと単調だが、お客さんが椅子を叩いたりして盛り上げてくれる。
そんな感じで5曲ほど吹き終わり、一息つく。今日はやりたいことがあるのだ。
スケッチブックをめくる。
『そろそろ最後です。なにかリクエストはありませんか？』
盛り上がっていた場がさらに湧き立つ。
おお、ここまで喜んでくれるとは...
sha「んじゃ、はいはいはい！」
大きく手をあげたシャオロン様。皆が彼に注目する。
sha「俺、我々国の国歌吹いて欲しいわ！な、できるやろ？」
...少し挑戦的に言われた。良いだろう。やってやろうじゃないか。
『もちろん。今までで1番いい仕上がりにして見せましょう。』
ニヤリと笑って見せると、シャオロン様とコネシマ様は少し驚いた表情をしてから、
「「楽しみやわ！！」」
と言った。
そう、僕は音楽の面では一切譲らない。驚くような演奏をして見せようじゃないか。
...そういえばバイオリンの出番なかったな。まあいっか。こんなに楽しんでもらえているのだから。
スケッチブックにペンを走らせる。
『耳の穴かっぽじって聴くと良いですよ？』
それを観客に見せると歓声が上がる。
最後は『我々国国歌』。
これはほかの国々とは少し違い、テンポが早い国歌だ。
なので式典でこの曲を披露している我々国音楽隊の皆さんはとても凄いと思う。
吹いていると、いつの間にか観客が歌い始めた。
よく聞くと外からも聞こえてくる。
ああ、今皆の心はひとつになっている。
そう感じることができて僕は幸せだ。
吹き終わると、僕を物凄く大きな歓声が包んだ。
少し頑張りすぎたかな。ちょっと息苦しい。
息を整えていると、ステージにコネシマ様とシャオロン様が上がってきた。
sha「お前すげえな！！めっちゃかっこよかったわ！」
kn「あったりまえやろ。俺の友達やで！！プロやな。」
sha「え、心無いんに友達とか...」
kn「お前後で覚えとけよ。A、お疲れ様！」
わしゃわしゃ頭を撫でられた。
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Nanaki(プロフ) - ノエルさん» 完結させて頂いた！！コメントありがとうございます！ノエルさんのその一言が次の作品を書く意欲につながります！ (2019年11月17日 23時) (
レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - なみだめさん» おめでとうコメントをありがとう！なみだめさんを楽しませることができて嬉しい！！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - mo4さん» mo4さんのコメントで更新頑張れました！読んで頂けたうえに面白いと言っていただけて幸せです。ありがとうございます！！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - あめさんさん» しっかり読んでくれてありがとうございます！命令系敬語がすき...同士ですね！？いやこれ同士だわ。(確信)次の作品ももし良ければ読みやがれ下さい！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - yukinaさん» ありがっと！次の作品もよろしくです！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nanaki | 作成日時：2019年11月2日 2時
