保護 Junya.I ページ13
「···おはよ」
『!···おまわりさん?』
たった今目を覚ましたのは、昨日の夜中にひとりで歩いていたところを保護した女の子。
事情聴取をしようとパトカーに乗せたところすぐに彼女が眠りに落ちてしまったので、一晩署で寝かせたという次第である。
「そう、お巡りさん。ここは交番だよ」
『こーばん···』
「とりあえずこれ食べて。お腹空いただろ」
ひとまず女の子にお腹を満たしてもらい、昨日できなかった事情聴取を行う。
「まず、お名前は?歳はいくつ?」
『川島A。6さい』
「6歳ね···。小学一年生かな?」
『うん』
「どこに住んでるの?ここの近く?」
『うん。コンビニのうしろ』
「···なるほど。じゃあこれで最後の質問。なんで夜遅くにひとりで歩いてたの?」
『おとうさんにおつかいたのまれたの。ビールかってこいって』
Aちゃんはそう言うと、でも、と言って続ける。
『でもAおさけかえなかったし、おとうさんこわいからかえりたくない』
「安心して。もうきっとお父さんのところには行かない」
『ほんと?』
「ほんと。もう大丈夫だよ。お巡りさんがAちゃんをしっかり守るからね」
そう優しく伝えると、彼女は口元を綻ばせた。
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茜屋(プロフ) - kangarooさん» 良かったです🫶リクエストありがとうございました!! (5月16日 16時) (レス) id: 556e637f1a (このIDを非表示/違反報告)
kangaroo(プロフ) - 茜屋さん» リクエスト書いてくださってありがとうございます!!めっちゃきゅんきゅんしました...。 (5月16日 15時) (レス) @page29 id: a52eba175e (このIDを非表示/違反報告)
茜屋(プロフ) - kangarooさん» 承りました!リクエストありがとうございます!! (5月11日 6時) (レス) id: 556e637f1a (このIDを非表示/違反報告)
kangaroo(プロフ) - コメント失礼しますっ。リクエストで、傷跡シリーズの谷口書いてほしいです!いつもきゅんきゅんな物語ありがとうございます!! (5月10日 22時) (レス) @page28 id: a52eba175e (このIDを非表示/違反報告)
茜屋(プロフ) - おさすみさん» 了解です!リクエストありがとうございます💞💞 (5月9日 6時) (レス) id: 556e637f1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜屋 | 作成日時:2023年1月30日 8時