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さっきから俺の心臓がうるさい。
事故とはいえど間接キスをしてしまったのは確かで。
初めてのことに心を取り乱した自分がいるのがなんとなく悔しい。
自分を落ち着かせようと水を飲み干して、残っている分もなんとか食べきった。
『さっきはごめんね。ほんっとにわざとじゃないの』
「大丈夫、分かっとるよ。Aさんはああいうことわざとできる人やないやろ？」
『···否定できないです』
Aさんもコーヒーカップをいつの間にか空にして、そっと手を合わせた。
『ふー···ご馳走様でした。ちょっとトイレ行ってくるね』
「了解」
Aさんの姿が見えなくなったところで、俺は伝票を持ってレジに向かった。
《ありがとうございました〜》
Aさんには"外で待ってる"とだけ送信し、店の外壁に寄りかかった。
『おまたせー』
「おお、きたきた。よし、帰ろか」
『あれ、そういえばお金は？』
「払っといた」
『え？！私の分まで？！』
「うん」
『だめじゃない、うちに寄っていって。払ってくれた分ちゃんとお返しするわ』
「いや、ええよ。俺が急に誘ったんやし」
『だめよ。私律くんに迷惑かけちゃったし、高校生なんてただでさえお金無いのに』
それなら俺は例外だ。Aさんのためにケチっているからか、貯金はかなりある。
「ええねん。見返りとか求めてへんし」
そう。Aさんのために金を使うなら、どんな額であったとしても惜しくない。
『···じゃあさ、今度の週末空いてる？』
「ああ、空いとるよ」
『そしたら、二人で美味しいお店行こう。私がご馳走する』
「えっ」
『律くんに拒否権はないわよ。絶対お金出しちゃだめだからね！』
「···はい」
勢いに押されてそのまま了承してしまった。
そこでふと我に返って、止まっていた思考回路が動きだす。
今度の週末、また二人でご飯···。
またAさんに会えるというわけだ。
「ラッキー···」
『ん？なんか言った？』
「や、なんも」
飛び上がりたくなるほど嬉しい気持ちを、唇を噛んで必死に抑えこんだ。
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茜屋(プロフ) - こあくまさん» うおおおありがとうございます！更新お待たせしました🙇 (2023年2月17日 18時) (
レス) id: 556e637f1a (このIDを非表示/違反報告)
こあくま - あ更新ｷﾀｱｱｱ最高ですねありがとうございます (2023年2月17日 17時) (レス) id: 9dbda582fa (このIDを非表示/違反報告)
茜屋(プロフ) - こあくまさん» どうなんでしょうか···🤔非公開で保存してるからかしら？？ (2023年2月14日 22時) (レス) id: 556e637f1a (このIDを非表示/違反報告)
こあくま - 不具合なのかわかりませんが、更新の文字あるのに1話以降が出てこない...。 (2023年2月14日 19時) (レス) id: 9dbda582fa (このIDを非表示/違反報告)
茜屋(プロフ) - チェヨン🐰⚽️さん» ありがとうございます！頑張ります💪💪 (2023年1月8日 20時) (レス) id: 556e637f1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茜屋 | 作成日時：2023年1月8日 16時
