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……なんて。
思い出を振り返っても少女の瞳が開かれることはない。
なぜ、こんな状態に至ったのか。
それは、仕事の忙しさからくる喧嘩だった。
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『ねぇ、初兎さん！今度の休み…』
『ごめん、その日レコーディング』
『……………そうですか、時間をとってしまってすみません』
『んー……』
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多分、この時から２人の関係が崩れ始めた。
少年の活動が大きくなってきて、それに伴いながら段々と仕事も忙しくなってきたのだ。
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『初兎さん…………その…今夜……』
『ぁ"ー……………疲れててん…寝さして……』
『………………はい、すみません』
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少し前まで結構な頻度で行っていた夜の行為も最近は
"無い" に等しかった。
そのうち少女の仕事も繁忙期に入り２人でゆっくり過ごすことも少なくなっていく。
……そしてついに
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『ねえ、初兎さん…………この人、誰ですか？』
『はあ？………………それは……』
『………言えないことなんですか？』
『っ…………その………とりあえず、Aが思っとるようなこととちゃうから…！』
『…………私に秘密で女性と出かけてきて、楽しかったですか？』
『……ッ………だから……違うって…』
『……………浮気してたってことなんですか？』
『ッ〜〜！！だから……違うっつってんだろ！？人の話きけや！！』
『っ…………何度話しかけても適当に返してきたのは初兎さんでしょう？！』
『っ、…それは………っでも…Aの仕事は…』
『ずっと家で文字を書いてるだけの仕事、楽だと思ってるんでしょ！？だからそんなことが言えるんでしょう？！
小説家って大変なんですよ、全国の人に見られるっていうプレッシャーに耐えながら、素晴らしい文章が書けるように勉強して！！！
締切に追われて、何百枚もある原稿用紙を埋めて！！
完成したらしたで、県外にある出版社まで持っていって、
疲れてても家事は疎かにできないし…！
っ…小説家だって、立派なお仕事なんです！！！』
『ッ…！………その……A…！』
『もう…………限界です』
『っA！！』
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りんごあめ - コメント失礼します。めちゃくちゃ面白くてコメントしたくなっちゃいました。これからも頑張って下さい。応援してます！ (12月30日 23時) (
レス) @page31 id: b7103bc41b (このIDを非表示/違反報告)
きらり＠クリスマスが楽しみっ！(プロフ) - 面白いです!最新頑張ってください!応援してます! (12月13日 14時) (レス) id: 3d838576f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：傘瑠羽 | 作成日時：2023年12月2日 12時
