| ページ11
「…………ぇ……？」
顔が熱い。
視界が滲む。
頭が真っ白になる。
その三点セットで私は固まってしまった。
「はぁ、………全く…もっと早く言えばよかったのにな」
「え……いふ兄知ってたの…？」
何故教えてくれなかったのだ。
そう考えるもすぐに、そりゃ教えない方がいいか、と自己解決してしまう。
そんな私に兄は、最近あいつがなんであんなに忙しいかも知ってるって言っただろ？と囃し立てる。
ふと、再びの生温い感覚。
……あーあ………なんだ…私…
全然諦めきれてなかったんじゃん……
「……ほんとに…いいの…？私で…」
「Aがいいから言ってるんだよ」
「私…嫉妬深いし我儘だし……そのせいでさっきも…」
「あれはAは悪くないでしょ、誰でもそうなるよ」
「料理も苦手だよ、？」
「俺の為に、って練習してくれてたじゃん」
「甘え方とかもわかんないし…」
「いつものAで十分だよ」
私はなんでこんなに優しい人を拒絶してしまったのだろうか。
「ないくん」
「どうしたの？」
「ごめんね」
「いいって、謝るのは俺の方だから」
「ないくん」
「どうしたの？」
「大好きだよ」
「…俺もだよ」
これからは、 "彼女" じゃなくて、 "妻" として。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 23人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんごあめ - コメント失礼します。めちゃくちゃ面白くてコメントしたくなっちゃいました。これからも頑張って下さい。応援してます！ (12月30日 23時) (
レス) @page31 id: b7103bc41b (このIDを非表示/違反報告)
きらり＠クリスマスが楽しみっ！(プロフ) - 面白いです!最新頑張ってください!応援してます! (12月13日 14時) (レス) id: 3d838576f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：傘瑠羽 | 作成日時：2023年12月2日 12時
