【stpr】エゴサしたら先輩拾った

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『ろんくんの教室私の教室の真隣だったね』

クラス表を見終えてそういうとろんくんは何度も首を縦に振る

こ「うんっ」

『お昼とか遊びいくから構ってよ』

ぐっ、と親指をたてて言うと今度はプルプル首を横に振る

こ「それは保証しかねない」

『なんでっ！？今の流れ的に頷くとこじゃんか！』


私がそう反抗するとろんくんは至って冷静に反論する

こ「先輩にばっか構ってたら僕友達出来なくなるから」

『あ、うん』

それも、そうだね。うん

なんか申し訳なくなっているとまた、後ろから声をかけられる

「あの！Aさん！」

『ん』


今度は同学年の子だろう、と予想して振り返れば案の定そう

もじもじして、口ごもっている

おーおー、どしたどした

お前が顔を赤らめても後輩じゃないし、誰か知らないから可愛くないぞ

そう思いながら目で早く言え、と催促すると慌てて口を開く


「Aさんのことが好きです！付き合って下さい！」

『うん、まず君誰？』

「え"」

その人がぽかん、と口を開けている間にろんくんの肩に手をおく

『じゃあろんくん、心底申し訳ないけど頼んだ』

こ「え"」

呆気に取られている二人をよそに私は教室に戻った


こ「・・・あの人めっちゃヤバイ人だ」

言わずもがな、その日以降ろんくん基ころんが保護者になった







『いやぁ、こんなこともあったねぇ』

パラリ、と卒業アルバムをめくりながら呟くと、隣にいるころんが苦虫をかみ潰したような表情でそれを覗きこむ

こ「入学したての一年に告白の返事丸投げするとか本当にヤバイ先輩だと今も昔も思う」

『私が来る？ころんを呼べ、になったのも確かその頃だったしね』

ケラケラ笑いながら言うところんは卒業式のページを指す


こ「うん、散々後輩が泣いたあとに留年告げるような先輩だったし」

確かに、今思い返してもあれは酷かった

後輩たちの中に一人だけ先輩いたんだもん、シュール極めてた


『あはは、でもそんな先輩と結婚したのころんだからね。逃げれんよ』

薬指の指輪を見せつけるところんは慣れた手付きで私の手をとる

そして手の甲に軽くキスを落としてくれた

こ「逃げる気も逃がす気もさらさらないから大丈夫」

うちの後輩、可愛いもカッコいいも変幻自在とかズルくない？

そんなことを思いつつ口を開く


『んふふ、これからもどーぞよろしくね。ろんくん』

こ「うっ・・・！先輩にはまだまだ敵いません・・・」

今日も私の勝ち




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次回、リクの結婚式！

婚約まで五秒でしたが、何か問題御座いますでしょうか！！→←今日も私の勝ち

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