【stpr】マフィン焼いたら家燃えた

マフィン26 ページ28

る「あの・・・」

『あっ、はい、すみませんでした』

？「え、いや、え？」

顔面国宝さんに呼びかけられていたので勢いよく頭を下げると混乱した声が聞こえてくる

なんか本当にさーせんした

心の中でも謝っていると頭上から

？「顔をあげて下さい、僕そんなに怖かったですか・・・？」

と、顔面国宝さんがしょんぼりと落ち込んだように言う

全然そんなことないし罪悪感が半端ないので慌てて弁解する

『怖くないです！ちょっとぼんやりしてて呼びかけに気付かなかったので思わず・・・』

？「ふふ、そうだったんですね。ところで、ひえぴた買ってましたけど熱あるんですか？」

私の必死な様子が面白かったのかくすり、と笑ってからビニール袋を指差す顔面国宝さん

あ、見えてたんだ

のほん、とそんなことを思いつつ首を横に振る

『いや、後輩が風邪引いたのでその買い出しです。私はめちゃ元気です』

？「なるほど、後輩さんすぐ良くなると良いですね」

はい、とはにかみ互いに別れようとするとなんとまぁ驚くべきことに帰り道が一緒だった

『顔面国宝さんも帰り道こっちなんですか？』

ちょっと今の状況を面白がりつつ尋ねると少し空を見上げて首を横に振る

る「いえ、僕の友人の家がこっちで。友人も風邪引いたと聞いたのでお見舞いに。
あと顔面国宝じゃなくて累斗って呼んで下さい。ちょっと恥ずかしいです」

えへへ、と頬をかきながらはにかむ累斗さん

それは誰の目から見ても可愛い、女子の私なんかよりもよっぽど可愛い

なんなんだ、この溢れ出るふんわり空気は・・・！

ちょっと可愛さの違いに追い付けなかったが相手にだけ名乗らせるのは駄目だと思い口を開く

『分かりました、私はAです』

る「Aさんですね、よろしくお願いします！」

可愛らしく笑顔を浮かべながら手を差し出し握手を促す累斗さん

その手を握り握手した後もころんの家につくまで駄弁っていた






『あ、じゃあ私ここなので。さよなら！』

ころんの家に着いたのでひらひらと手を振り別れようとすると累斗さんが不思議そうな顔をする

る「Aさんの後輩ってもしかしてころちゃん・・・？え、でもころちゃんそんなこと言ってなかったよね。
でもでも僕たち以外にころちゃんが風邪引いたの知ってる人いないはずだし・・・。んー？」

そして、むむむ、と一人で考え込み始めた

世の中偶然って重なりまくるもんなんだね

そんなことを考えるとミルクレープが食べたくなった

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