ヒロイン潰す為に帰ってきました。 Ｐａｒｔ２

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「・・・ちょっと待って下さいよ」

「英・・・？」


まだまだ続きそうな２人の会話を遮ったのは、英だった。



「何や。関係ない他校は首突っ込まんでほしいんやけど」

「は？関係なくないですよ。俺も、ミレは幼馴染なんで」


最初から喧嘩腰。

英、相当怒ってる。


「さっきから何なんですか、自分達の事棚に上げて」

「は？どういう事や」

「ミレの変化に気付けなかったクセに、今更正義の味方ぶるなって言ってるんです」


ヤバい。

稲荷崎の人も英も、ヒートアップしてる。

暴力沙汰になる前に、止めないと。


「あ、英・・・もういいから、ね？」

「よくない。今言っとかないと、意味無いじゃん」


・・・確かに、そうだけど・・・。


私の言葉が続かなくなったのを見ると、英は更に言う。


「だってそうじゃないですか。ほぼ毎日一緒に部活してたのに、ミレの変化に気付かないで。しかも、あの人が仕事してないのも知らなかったんでしょ？一体、マネージャーの何を見てたんですか」

「ミレの変化に気付けなかった、って・・・。だってアイツ、話してくれないんだよ。１人で溜め込んでさ」

「だからこそ、貴方達が気を付けてあげなきゃいけないんじゃないですか。Aがウチに転校してきて、ミレ絶対心細かったのに」


悔しそうな顔をしながらも、言葉を続ける事が出来ない。

そんな稲荷崎の皆さんをチラッと見ると、「行こう」と私に声をかけて、サッサと体育館に向かってしまった。



英の後を追いかけて数歩歩いた後、振り返って言った。


「英の言った事、実は私も思ってます。・・・まあ、ミレを置いて宮城に行った私が言える事じゃないんですけど」

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