ヒロイン潰す為に帰ってきました。

2ー0 ヒロイン潰す為に合宿行きます。 ページ28

白場先輩を潰し終えてから数日後。

あの人は、転校していった。


だから今は、平和な生活を送っているんだけど・・・、


「・・・つまらない」


そう。つまらないのだ。


潰せる相手も居ない

新しく入ってくるかも分からない。


もういっそのこと、また自分で転校するか。



そんな事を考えていると、電話がかかってきた(ちなみに今は家なう)。


画面に表示されているのは、『ミレ』の２文字。

私のもう１人の幼馴染だ。

私が心の底から親友と呼べる、この世でただ1人の人。

私が兵庫にいたのも、ミレが兵庫に行ってしまったからだったりする。



「もしもし、ミレ？久しぶりだね、どうしたの？」

『A、今宮城に居るんだよね？どう、楽しい？』

「ん〜、どうだろ。つい数日前まで、ヒロイン潰してたんだけどね、もう転校してっちゃって」

『え、もう潰し終わったの？早くない？』

「私のヒロイン潰しスキルを舐めるなよ☆」


やっぱり、ミレと話すのは楽しい。

そして、今までで１番話した相手だからこそ、分かる事もあるわけで。


「ミレ、何かあった？」

『え・・・何で？』

「声が暗かったから」

『やっぱり、Aに隠し事は出来ないね。・・・まあ、何かあったかって言われたら、あったね。でも、大した事じゃないし。気にしないで』

「・・・ホント？」

『うん、本当』


それ以上は、訊かなかった。

ミレは必要以上に干渉されるのが嫌いだから。

でも、言った。


「辛くなったら、言ってよ」

『・・・うん。ありがと』

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