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風磨に髪を触られるのには慣れていたはずなのに、心臓がドキドキ言っているのが分かる







もうすぐ日付けが変わってしまうこの世界に、風磨と2人きりで居るような気分になった







ドライヤーの風音だけが響く小さな箱の中で、私は風磨に身を預けた







「風磨」


「ん?」


「…ごめんね」







いつも、こんな私でごめんね







わがままで、子供で







自分の思いも素直に言えないようなやつで、ごめんね








「俺も、ごめん」


「なんで謝るの」


「俺が…俺がちゃんと伝えてたらよかった」







風磨が突然ドライヤーを止めるので、私は思わず振り返った







「俺の好きなやつは…」







俯いてた顔を上げると、少しだけ乱れた髪が揺れる








「俺の好きなやつは、不器用で、素直じゃなくて、すっげぇ鈍感で……でも一緒に居ると楽しくて、一緒に居ることが当たり前で…」








風磨の低い声が、まるで生きているかのように私の耳に届く







「当たり前すぎて、なかなか言えなかった。Aを失うのが怖かった」


「ふ…ま」


「俺が好きなのは、Aだよ」







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- 9【はっと我に帰る】→我に返る だと思います。 (2019年5月17日 16時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
えつ(プロフ) - あいさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです…(涙) ぜひぜひまた挑戦してみたいです^^ (2018年10月11日 8時) (レス) id: 94efd89660 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - かさぶた、とってもよかったです!思わず泣いてしまいました。風磨くんのお話また読みたいです。 (2018年10月10日 16時) (レス) id: 88ef7968ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えつ | 作成日時:2018年9月25日 17時

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