個性魅了の彼女【ヒロアカ】 (ページ25)

今日:147 hit、昨日:140 hit、合計:58,613 hit

4.ホークスの場合ページ25

「お、お疲れ様、でした…」

「お疲れ様でしたー!」

常闇くんとAちゃん
対象的な2人の挨拶は、パトロールの影響だ。

常闇くんは、飛び回る俺に
必死で走ってついてこようとしていた。
なんというか、一生懸命。
可愛がりたい後輩って感じ。

方や、Aちゃん。
この子は無駄なことは一切しない。
サイドキックと後処理をテキパキしていた。
そして、にこっと笑って
「だって私、飛べないもん」と
俺について来ようともしない。

本当、対象的だ。

「Aちゃん、ちょっとおいで」

「なんですか?」

「俺に個性かけてみない?」

「嫌ですよ。黄色って地味に傷つくんですよね。無関心って言われているみたいで。」

そして、あの日から今日で4日目なのだが
アレ以来、一向に個性を使おうとしない。

「変わってるかもしれないよ?」

「絶対変わってないです。ホークス意地悪ですもん」

プイッとそっぽを向かれた。

どうしよう、めちゃめちゃこの子に惹かれだしたのに
全く相手にしてもらえない。

「常闇くん、帰ろー」

「え、ちょっと待って!」

俺の引き止める声は届かず
バタンと事務所の扉が閉まる。

サイドキック達の憐れむような眼差しが刺さった。

「あと3日で会えなくなっちゃいますしね」

「いくら速すぎる男でも、たった3日じゃ、気になる子は落とせないっすね」

サイドキック達が好き勝手言ってくる。

俺はと言うと、俄然燃えてきている。

せめて…

理想の旦那様像のひと項目くらいには食い込んでやる。