個性魅了の彼女【ヒロアカ】 (ページ23)

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2.ホークスの場合ページ23

「話してくれてありがとう。じゃあ、今日は帰っていいよ」

へらりと笑って、手をヒラヒラさせるこの男。
一応、職場体験を受け入れたプロヒーロー。
しかもNo3である。

初日の今日は、延々とUSJ襲撃事件のことを聞かれた。
恐らく、これだけの為にこの男は
私達を受け入れたのだ。

常闇くんも悔しそうにしていて
なんだか、個性をかけてやり返してやりたくなった。

「ホークス、ちょっといいですか」

「ん?何かなAちゃん」

個性発動…、はできなかった。
私の方に振り返ったホークスは
目が合う前に、私の目元を覆ってきた。

ぐぅっ…むかつくーーーっ!!

「君は本当わかりやすいね」

愉快そうに笑う、その声に余計に腹がたった。

「まぁ、いいや。個性かけてみてもいいよ。」

ぱっと覆っていた手が退くと
ホークスのへらへらした顔が目に映った。

「じゃあ、お言葉に甘えて…」

個性を発動させると
ホークスからハートが出てくる。

その色に愕然とした。

「…黄色」

ぽつりと呟いた言葉に、常闇くんも驚いた表情を見せる。

「見られたら90％紫以上の魅川に対して…黄色だと?!」

そう、常闇くんの言う通り…
ほぼ紫以上しか見ていない私。

そもそも、指名されてるし
絶対紫は確定だと思っていたのに…!!

「あはは、残念だったねAちゃん。俺、そういうの耐性ついてるんで、中々靡かないよ。」

ポンポンと頭を撫でられ、完全に子供扱いを受ける。
く、屈辱…!!

「君の顔は、可愛いと思うけどね。でもさ、顔が可愛いってだけじゃこの先大変だよ?年齢だって重ねていくわけだし、可愛いさのピークってあるでしょ。」

ズケズケと私が気にしていることを言ってくる。

ふん、でもそんなこと、私だって対策済みなのだ。

「そんなこと、わかってます。ピークがJKの今ってことだって!だから、私は30歳までに引退するんです!」

ビシッと指をさせば、ホークスも常闇君も目を丸くした。

「え、引退?30は早くない?」

「いえ、早くないです。30歳までに素敵な旦那様を見つけて、記者会見で言うんです。皆のチャームは彼だけのものになります♡って」

そう言えば、2人共ぽかんとしている。

「そして、家庭に入って、できれば子供を産んで、普通の幸せを築くんです。」

「初めて聞いたぞ…」

常闇くんが目を見開いてパクパクしている。

「そりゃあそうだよ。誰にも言ってないからね。」

でもね、この将来設計は、
私がずーっと考えていた夢でもあるのだ。