個性魅了の彼女【ヒロアカ】 (ページ15)

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3.爆豪勝己の場合ページ15

「なんだ、上鳴、ニヤけてんな」

「実は昨日、Aの部屋行ったんだよ」

飯の時間、やけにニヤけてるアホ面に
クソ髪が聞けば、そう自慢気に答えた。

それに、固まったのは
俺だけじゃねぇ。

「何しに行ったんだよ?」

醤油顔があからさまに動揺してる。

「ゲームした。いやー、まじA可愛いかった」

完全なるアホ面に、俺は青筋が立った。

「へー…、ゲームとかするんだな」

クソ髪が顔を引き攣らせて聞くと

「それがさ!この前、俺が教えたらハマっちゃったらしくて、自分でも買ったんだって。可愛いくね?」

またもや、にやけ顔の自慢気だ。
まるで、テメェの女の話でもしてるかのよう。

BooM!!!

とりあえず、顔の前で爆破してやった。

「なにすんだよ、爆豪!!嫉妬か!?」

「いや、今のはスッキリした」

「サンキュー爆豪」

アホ面がチリチリ頭で文句を垂れてるが
醤油顔とクソ髪は俺と同じ気持ちだったようだ。

一度爆破して、牽制してやったのに
アホ面の話は止まらねぇ。

「まぁいいわ。聞けって。Aの部屋な、すっげぇいい匂いなんだわ。まぁ、A自体がいい匂いなんだけど。で、部屋に白いモコモコの毛布があって、それ包まりながらゲームと格闘してんの。三角座りで。まじで、くっそ可愛い。」

くそイライラする。

もう一発爆破してやろうと思ったら
耳のイヤホンジャックがアホ面の目に飛んできた。

「つーかさ、それウチと芦戸もいたからな」

耳と黒目が、アホ面を冷めた目で見る。

「4人かよ。なんだ焦った」

クソ髪は一体何を焦ったのか＿＿

「2人と4人じゃ意味違うよな」

醤油顔は一体何を安堵しているのか＿＿

「話盛ってんじゃねぇわ、アホ面」

俺は一体なんでこんなにイラついているのか＿＿

黒目は俺等の様子を一瞥してニヤリと笑い

「やっぱAは罪な女だねぇ～…」

と言いながら、耳と同じ席についた。

「あ、噂をすればA」

「轟と一緒だ。さすが並ぶと絵になる!」

耳と黒目が見る方に視線をやれば
魅川と半分野郎で…

「うわ、轟があんな笑ってんの初めて見たわ」

「まじかー…轟もかよー」

醤油顔とアホ面が険しい顔で言ってる通り
半分野郎はわかりやすくキメェ面だ。

「なぁ、爆豪はどうなんだよ?」

ふいに振られたクソ髪からの言葉に
箸が止まる。

「あんなクソ女、真っ黒に決まってんだろ」

そう答えたのに
全員ニヤけた面しやがった。

くっそイライラする。

全部あの女のせいだ。