第29話 ページ31
先生はちょっと来てくださいと、明智を学校の部室棟に連れてきた。
嫌な予感がする…
案内されるがままに天文部の部室に入ると明らかに天文部とは違う雰囲気の部屋が広がっていた。
明智「これは…」
中古のパソコンの山…
積み重なった基盤…
沢山の工具…
バラした部品の山…
そして、メタリックな黒い大きな箱…
ダメだ。
目眩がする。
先生「学校に来て少しした頃です。パソコンで要らないものがあれば自分にくれと掲示板にはりだしましてね。あの容姿です。直ぐに男子生徒達がパソコンを彼女に持って来て。置き場所とかどうするんだと思っていたら…いつのまにか天文部の部室を占領してまして…」
占領ですか…。
明智「ここの部員達は?」
先生「彼らは近くの天文台に入り浸っていて、こちらには来てない様です。…それでひとりで何かを組み立てているみたいで我々もあまりこういう事は詳しくないので何が悪いとは言えないのですが…。」
明智「…。」
近くの天文台…
まさか…買ったのか?
いや、資金は引き出せないはず。
明智はとりあえず黒い箱を開けて中身を調べ始めた。
先生「ご存知の通り、我が校は自由な校風で授業以外の活動に関しては全て学生一任しています。もちろん、校則や法律を厳守した上でですが…。明らかに……怪しいといいますか…まさか保護者の方が警察なのに法に触れるような事なんて…」
明智「ええ…わかります。」
素晴らしい技術だ。
…だが、まだ完成していませんね。
担任は遠慮がちにつづける。
先生「それに、この部室だけ電気消費量が凄まじくて…。正直怖くてですね。彼女に聞いても只の工作だと言うものですから…心配で…。」
私も怖いです。
あの子の高遠に対する執念が…
この素晴らしい才能を高遠探索の為だけに使うなんて…
明智「先生、本当に申し訳ありません。超過分の料金はお支払致します。因みにこの件は他に誰が?」
先生「技術の先生と校長と私の3人しか知りません。お金のことはいいです。ですが…」
明智「出来ればこのまま内密に処理していただけると…あの子には私から注意しますので。」
先生「大変優秀な生徒ですので我々も出来るだけ穏便に済ませるのが1番良いと考えております。では保護者の方から指導して頂いてよろしいですか?」
明智「はい。寛大なご対応に感謝致します。」
明智は深々と頭を下げて学校を後にした。
さて取り調べといきますかね。
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セツナ(プロフ) - 私も高遠さん推しなのでこの主人公に共感してしまうw面白かったです!!! (1月5日 17時) (レス) id: 6cc1bafe7a (このIDを非表示/違反報告)
かおりん(プロフ) - camellia様 同士よ、ありがとうございます!私も精進させていただきます。 (2018年10月1日 18時) (レス) id: b5be8e0e12 (このIDを非表示/違反報告)
camellia - あーいやホント好きっす(口調崩壊)ホントもう……来るたんびに高評価押してます連打したいです()自分も高遠さんの夢小説書かせていただいてる端くれなので、精進します。これからも頑張ってください! (2018年10月1日 18時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
かおりん(プロフ) - くりきんとん様、ありがとうございます。更新頑張ります (2018年9月9日 17時) (レス) id: b5be8e0e12 (このIDを非表示/違反報告)
くりきんとん - 普通に面白いのに評価低い…高評価押させていただきました。。更新待ってまーす (2018年9月9日 16時) (レス) id: 062fe07ae9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりの | 作成日時:2018年7月8日 19時