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A side
なーくんは、いつもそう。
優しくて、みんなのお母さんで
それで色々と背負いすぎて、よく看病しに行ったっけ。
最後の最後までそうだったなぁ⋯⋯
そんなことを考えながら、とぼとぼ歩いていると、聞きなれたうるさい声。
⋯⋯じゃなくて、威勢のいい掛け声が聞こえた。
ころ「こっちこっち!パスして!」
『⋯⋯ころん。』
いつものダルッとか、ウッキーとか、
猿のころんじゃなくてほんとにカッコイイころん。
確か、バスケ部だったっけか...
ころんがドリブルで相手を抜いて、
ゴール目前。
小さいのにその体格を生かしたすばしっこさで
スルスルと抜いていく。
『⋯⋯行けっ..!』
シュポッ_。
入った。
ころんのきらきらした笑顔は、私が1番好きなころんの姿だった。
ころ「あれ、Aじゃーん」
『おう、おつかれ』
ころ「なにぃ?僕のカッコイー姿見たくなっちゃった??」
『いや。』
ころ「そこはなんか突っこめよ⋯⋯」
首にかけてあるタオルで額を吹く。
ふと、ころんがしゃがんで下を向く。
ころ「お前さぁ⋯、ジェルくんとなんかあった?」
『え、なんで?』
ころ「ジェルくんが真っ青な顔して、Aが死ぬかもって」
『⋯⋯死なないよ』
ころ「ジェルくんが嘘つくとは思えないし、かと言ってお前が死ぬとかありえないし」
『うん、だから死なねぇってw』
ころ「⋯⋯でも。嫌な予感する。」
こういう時のころんの嫌な予感っていうのは
当たる。今までもそうだった。
ころ「⋯⋯あのさ。あんま言いたくないけど。」
『⋯⋯なに?』
するところんは、私の手を引いて、
自分の胸元に寄せて、抱きしめるような形にする。
ころんより小さい私は、すっぽりと腕の中にはいる。
ころんは、とても暖かかった。
ころ「大好き。大好きだよ、大好きだから、死なないで⋯⋯」
大好き、大好き、と呟いて
腕の力を強める。
私はうんうん、と応えるように、
私も抱きしめ返した。
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かーぺっと(プロフ) - ルアさん» こんばんは、リクエストありがとうございます!Eveさんですね、了解です!もう少々お待ちください! (2020年1月31日 20時) (レス) id: cd8cc620fb (このIDを非表示/違反報告)
ルア(プロフ) - いつも楽しみに、見させていただいてます!ところでリクエスト何ですけどEveくんって出来ますかね? (2020年1月24日 23時) (レス) id: 08270f95d9 (このIDを非表示/違反報告)
かーぺっと(プロフ) - お待たせ致しました、あらきさんのリクエスト、書かせていただきました...、お気に召したら幸いです、リクエストありがとうございました^^* (2020年1月24日 18時) (レス) id: cd8cc620fb (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - かーぺっとさん» あ!はい!!すみません…書き方間違えてました(汗) (2020年1月18日 7時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
かーぺっと(プロフ) - みなさん» コメントありがとうございます^^* リクエストありがとうございます!すとぷりさんと夢主ちゃんの逆ハーってことで大丈夫ですかね、、、?((( (2020年1月17日 23時) (レス) id: cd8cc620fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かーぺっと | 作成日時:2019年11月29日 20時