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ソンファside
今こうして熱心にレコーディングに付き添ってくれるヌナの存在は本当にありがたい。
俺が最初にヌナに出会ったのは2017年の冬だった。その頃はまだメンバー4人がMIXNINEに出ている頃だったし、先のことがどうなるかなんてまだ何も分からない頃だった。予選落ちした俺は「余裕がない」まさにそんな状態だった。
芸術系の高校に通っていた俺は当時ダンスをやっていたけど、歌なんてもちろん全然だった。増してやこの事務所に入ってからダンスができるやつなんてのはザラにいて。なにが自分の持ち味なのか考えたりしたっけ。
そんな時、俺は彼女と事務所の廊下ですれ違った。
(だれだろう...？この事務所に女の子の練習生はいないはずだし、)
身長は高めだけど顔は童顔。ダークブラウンのショートボブが似合う子。どこかミステリアスな雰囲気があって不思議なオーラが漂っていた。
(まあ、いずれ分かるか、)
そんな心持ちでいた。
その数日後、宿舎に帰るとホンジュンがいた。疲れきった様子だ。
SH「ホンジュン、おかえり。久しぶりじゃん。」
HJ「ああ！ソンファ、ただいま。」
SH「どう？ミクナの方は？」
HJ「うーん、どうだろ。俺もジョンホもかろうじて残ってはいるけど、厳しいかな。最終メンバーには残れないかも」
SH「そっか...」
このまま2人が勝ち残るとなると、計画されている完全体でのデビューは厳しくなる。ジュニョンはどうするかはまだ審議段階らしいけど、少なくともこの8人はだれも欠けてほしくない。皆でデビューしたい。なーんて、おれのワガママなんだけどな。
SH「そしたら、一緒にこの事務所からデビューしよう。」
HJ「そうだな！」
ホンジュンの顔に少し笑顔が戻った。
SH「ああ、そういえば
この間事務所で俺らくらいの女の子見たんだけど」
HJ「それAのことじゃない？？」
SH「なに、知り合いなの！？」
HJ「作曲家候補だよ、彼女」
SH「そうなの！？」
HJ「ハハ、なんでそんな驚いてんの。俺も2ヶ月前に知ったんだけどね。EDENさんとこ行った時に話したよ。」
SH「へ〜〜。なんか不思議な感じだよね。ちょっと怖そうっていうか。」
HJ「あー見かけはね。だけど話してみると天然？な感じなんだよね。びっくりした。」
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作者名：sonsotan | 作成日時：2020年2月12日 23時
