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#4 ページ5
それからの羽柴さんは特に何も変わった様子なく一日を過ごしていた。
記憶喪失の影響で学力が低下していたりすることもないようで、
羽柴さんが覚えていないのは自分自身についてのことだけのようだった。
だけどそんな、記憶がないなんてことは一切傷にならないようで、
羽柴さんが持つ明るいオーラと、人当たりのいい性格のおかげか、クラスにはもう既に馴染んでいた。
休み時間に入るとすぐ羽柴さんの席に人が集まり、
普段は暗殺が盛んに行われている昼休みでさえも誰も暗殺をしようとする人はいなくて、
ここが「暗殺教室」であるということを忘れそうなくらい平和で、普通な日だった。
放課後になっても進んで帰ろうはせず、羽柴さんの席に集まるクラスメイトを横目で眺めて、俺は一人教室を出た。
彼女を悪い人間だとは思わない。
律のことで疲れ気味だったクラスに、普通に仲良くできる転校生がやってきたのだとも思う。
けれど俺は、理由は分からないものの、彼女に対する何かしらの不信感を抱いていた。
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作者名:しょーあ | 作成日時:2018年11月8日 19時