【d!】軽く病むくらいが丁度いい。【合作】 (ページ23)

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「敵襲だー！！」

混乱している外。

そんな中でコネシマとAの2人は互いに向き合っていた。

「A…お前だったんか？」

彼は冷たい瞳で彼女を見つめた。

『ああ、そうだ。』

そんな彼に怖気付く事もせず、胸に当てられた銃口に見向きもせずに、彼女は真っ直ぐに彼を見ていた。

「なんで今まで嘘ついてたんや。」

『…わざわざ自分がエージェントだ、なんて言うバカ、どこにいる？』

彼は今でも彼女がエージェントだなんて信じられない。

いや、信じたくない、の方が正しいのかもしれない。

だが、彼女の最近の不審な行動を思い出すと、信じざるを得ないのだ。

「なんでこないな事したん。」

『…』

彼女は答えづらそうに目を逸らす。

その後、一言だけ言った。

『生まれ育った祖国への敬愛、だろうか。』

「…」

しばしの間、沈黙が流れる。

「…何か言い残したい事はあるか？」

『…シッマ。私は、シッマの話が面白いからずっと聞いていたかった。私は、シッマの大きい声も、笑顔も、ずっと大好きだ。今までも、これからも。』

「…それで、全部か？」

『ああ。』

そう言うと彼女は、今まで誰にも見せたことのなかった表情、笑顔を見せた。

自分だけが見れることが嬉しくて、でも胸が苦しくて。

そんな思いをかき消すように、彼は引き金を引く。

一発の銃声が響いた。