人間と妖怪とあやかしと。 (ページ6)

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第六話ページ6

『じゃあやっぱり、ゲゲ郎もここで岩子の気配を感じたって話を聞いたんだね？』

「ああ。それでこの村に来たんじゃが、どうも捕まってしまっての…」

『というかゲゲ郎は何で捕まったの？』

「昨日当主になったばかりのやつが死んだらしくての。
　人殺しだと疑われているようじゃ。」

なるほど、昨日当主を決める儀式か何かあったから私も怪しまれていたのか。
嫌なタイミングで来ちゃったな…

正直、この村の人間とはあまり関わりたくない。

私は今、ゲゲ郎と情報共有をしている。
どうやらゲゲ郎も岩子の気配を感じたという話を聞きつけ、
ここまで来たらしい。

『それでゲゲ郎、ちょっと提案なんだけど…
　あの水木とかいう人間の話を聞いてみない？』

「…人間と組むのか？」

やっぱりゲゲ郎の人間嫌いはまだ治っていないらしく、嫌そうな顔を見せる。

『まだ組むって決めたわけじゃないよ。

　これは私の推測だけど、岩子はもしかしたら何らかの人物に
　捕らえられているかもしれない。

　昨日聞こえた雄叫びのような声、それと同時に感じた妖気…
　それに龍賀一族の人間に強い怨念がついてるんだよね。

　どうもこの村はおかしい。

　それに水木さんがいればもしもの時に人質にできるし、
　いくらでも利用しがいがある。

　それに、人探しは人数がいた方がいいでしょ？』

ゲゲ郎がぴくりと動く。

『それに私は、岩子を助けるためなら何でもする。
　たとえそれが人間と組むことでもね。』

「…お主の勘は昔からよく当たるからのぅ…
　まあ、話だけなら聞いてやってもよい。」

よかった、なんとかゲゲ郎を説得できたようだ。

でもあの人間も警戒するに越したことはないし、
ご飯食べたあと私から話聞いてみよっと。