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FILE.11 甲冑の騎士 2 ページ12

蘭「あのー、この美術館なくなっちゃうんですか?」

落合「ええ…、来月には取り壊しの作業が始めると思います。なんでも大きなホテルが建つとかで…」

『ホテル?何で、ホテルなんか?』


美術館を取り壊してまで建てる物なのかと不思議そうにする刹那達に落合さんは落ち込んだように言った

落合「バブル崩壊のあおりを受けて、前のオーナーの会社が倒産してしまって…。それで、ここを今の真中オーナーに売ってしまったんです。前のオーナーはここを続ける約束で売ったのですが…」

飯島「あ、あいつのせいだ…。買ったとたんにあいつはここをホテルにすると言い出したんだ!!」

悔しそうな顔で話す飯島さんに何とも言えない気持ちになる


『(随分酷いことをする人もいるもんだな。何とかしてあげたいが…)』


その時大きな音がして皆が目を向けると先ほど窪田と呼ばれた男性が甲冑の頭を落としたようで慌てて拾い上げていた


真中「おいおい、気をつけてくれよ…。そんなガラクタでも高く売らなければならんのだからな」

窪田「オ、オーナー」

真中「おや?君は確か窪田君だったな」

窪田「は、はい…」

真中「君の噂はいろいろ聞いとるよ。早めに金の算段をしておくんだな」


窪田さんは嫌みをいいながら帰っていく真中さんの後ろ姿を悔しげに睨み付けて手に持っていた甲冑の頭を乱暴に叩きつけた
落合さんの前でそんなことをすればまた怒られるはずだか、落合さんは刹那達に別れの挨拶をすると飯島さんを連れ何も言わずに去っていった


コナン視点


おかしい、さっき落合さんは絵を素手で触っていた窪田さんにあんなに怒っていたのに何故甲冑を乱暴にあつかったことを起こらなかったんだ?


コナン「なぁ、姉さん」


『なんだい?コナン』


コナン「何で、落合さんは窪田さんを怒らなかったんだ?さっきは、あんなに怒ってたのに」


『確かに、落合さんは窪田さんが甲冑の頭を落とした所も放り投げた所も見ていたしあんなに、美術品を大切にしている落合さんが怒らなかったのは引っ掛かるね』


姉さんに相談すると姉さんも不思議そうにさっきのことを振り替える
あの、甲冑はそんなに大したものじゃなかったんだろうか?
でも、あの人はここの作品を子供のように思っているといっていたはず


二人で首をかしげているとおっちゃんから早くこいと急かされてしまったので考えるのは後にすることにしよう


コナン視点終わり

FILE.12 甲冑の騎士 3→←FILE.10 甲冑の騎士 1



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紫貴(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます。実はFile3の阿笠博士のセリフの文字が君ではなく黄みになってました。 (2018年10月1日 4時) (レス) id: fc2783e21e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うたた寝する聖女 | 作成日時:2018年4月22日 19時

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